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緑の草原と虹色の滝
今日もいい天気だ。
空は青く、空気は澄みきっている。
一面の草原は日の光を受け緑色に輝いている。
ところどころ必要以上に緑色に輝いている。
そよ風が草木の香りを運び、小川のせせらぎが聞こえる。
自然の香りに、すえた匂いが入り交じる。
せせらぎに濁った不協和音。
「ヴぉえええrおぉえgぇえぇ~っ」
ひとしきり胃の中の物を地面に散布し終わって顔を上げる。
顔は青く、眼は血走っているのだろう。
うん、いつもの光景だ。
「ふう…いつまでたっても馴れないな…」
すぐそこには緑の血だまりに臥す異形の生物。
ここは異世界、剣と魔法のファンタジー。