あらわれたるもの―96・笑えるな
文章の内容は変えず文章を読みやすく変更しました。
由香に友達を作る。
これが俺が真さんから受けた二番目の依頼
だ。俺はそれを達成した。もちろん依頼に
は報酬がある。そんなのはあたりまえだ。
これは男と男の約束だからな。報酬とはケ
ーキと肉の多いハンバーグだ。ほぼ肉と言
っていい。これはすごい事だ。まあ由香に
友達ができたお祝いだな。
三上「おおー」
由香「おおー」
俺と由香は大騒ぎだった。子供なんてそん
なものだ。そんな事を思い出していた。そ
ういえば銀ちゃんはすごい子だった。テレ
ビの忍者番組でさんじょうって聞いた時に
名前だと思ってたみたいだ。みんな同じ名
前なんだね。だから俺の名前を聞いて忍者
と思ったみたいだ。何が何するかわからな
いが上手くいった。当時の俺はそうだねと
しか言えなかったが後から二人で笑った事
を思いだした。
?の声が聞こえた。
そういう話だったんですね。
んんたしかおまえはおまえはMだったか。
Mの声が聞こえた。
Mだ誰がMなんですか誰が。
あれ違ったかじゃあS・・・・・・SLか。
SLの声が聞こえた。
SLSかLならまだわかりますがSLって
機関車ですよ。もう人じゃないじゃないで
すか。
機関車喋る機関車か笑えるな。
SLの声が聞こえた。
どういう意味ですか。
機関車か機関車って言えば魔法だな。
SLの声が聞こえた。
ちょっと危ない事言わないでくださいよ。
危ないなんだ爆発するのか。
SLの声が聞こえた。
爆発って余計危ないでしょ何言ってるんで
すか。
そういえばぼたぼた。
SLの声が聞こえた。
ぼたって何を言う気ですかき危険ですよ手
遅れになりますよ。
ぼたもちがあったかな。
SLの声が聞こえた。
ぼたもちですか驚かさないでくださいよ。
何んだよくわからないぞ。なんだこれはあ
れ・・・・・・。
ちょっと脳を使いすぎましたかでも遅かっ
たのが原因なんですがそういう意味ではあ
の犬に感謝ですがなんでここまで遅れたか
は謎ですが本当に不思議です。
こちらでは。
座敷犬「くちゅん。誰か私の私の事を噂し
ているのでしょうかああ暇ですワン」
座敷犬は何もせずにボーっとしていた。だ
がそれは幸せでもあった。何もないのが一
番だからだ。
こちらでは。
三上はフリーズしたが再び動きだした。
三上「はっ」
俺は何をやってたんだ。まさか宇宙人に誘
拐されていたのかそんな話を聞いた事があ
る。空白の時間まさかもうすでに改造され
ていてまさか変身できるようになっている
とか立ちあがる。
三上「チョアーーーグググ変・身・・・・
・・」
何も起こらない何もとりあえず適当に変身
ポーズをとったがやはり無理だった。ああ
考えすぎだな。だが覚えていない。銀ちゃ
んの事を考えていたが直前の記憶が無くな
っている。どういう事だ。いや考えても無
駄な事を考えるより次だ。そうだ早くしな
いと俺は移動した。俺では何もできないか
らだ。ノックする。
「コンコン」
東上「誰じゃ」
三上「三上です」
東上「三上か入れ」
三上「失礼します」
父上はいた。
東上「なんじゃ」
三上「実は由香が来る話なんですが由香の
友達が来たいと言う話なりまして」
東上「ほう」
そう言って東上は目を細めた。すぐにわか
ったようだ。それはそうだ。お金がかかる
からだ。食事代とか泊まる場所ぐらいはな
んとかしてくれそうだが。
三上「それで宿泊と食事をこちらで出せな
いでしょうか」
東上「それで交通費はどうするのじゃ」
交通費これも問題だ。
結構な値段だがそこまでは頼めない。
三上「それは・・・・・・」
東上「んん。なんじゃ考えておらんのか」
三上「いえそういうわけでは」
俺は迷っていたのだ。
東上「よい」
いいって言ったのかなんだ最近様子がおか
しい。本当に父上なのか。
三上「どどどういう事ですか」
なんか変な喋り方になってしまった。
東上「そうじゃな。わしの条件を飲んでも
らえればよいぞ」
三上「条件とはいったい」
東上「それはな・・・・・・」
俺は銀ちゃんの電話番号を教えてもらった
が電話をかけていいか由香に確認してもら
う事にした。由香から返事が来た。今なら
大丈夫みたいだ。ならすぐに銀ちゃんに電
話をかけないと。




