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先輩が僕を好きになる理由が嫌な件  作者: なんだかなぁ
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あらわれたるもの―95・名前

文章の内容は変えず文章を読みやすく変更しました。

 銀ちゃん日下部銀子。おとなしい子で人づ

 きあいが苦手だった。最初はそれはわから

 なかった近所に由香の友達になってくれそ

 うな子はいないか探していた。するといた

 一人で寂しそうにしてる子が歳も由香と同

 じくらいだ。

 三上「ああ一人でどうしたの友達いないの」

 銀子「・・・・・・」

 三上「ああ友達いないならこの子の友達に

 なってほしいんだけどゆかって言うんだけ

 ど。おいゆか挨拶」

 由香「ああ私・・・・・・ゆかああ」

 これはなかなか大変だ。だんまりさんに。

 どきどきさん。これってどうしようか。

 三上「名前教えてよ。俺さんじょうって言

 うんだ」

 銀子「えさんじょうお兄ちゃん忍者なの」

 三上「そそう。忍者なんだぞ。まだ見習い

 だけど」

 銀子「すごい。お兄ちゃん忍者なんだ」

 この子はこの時流行ってた忍者のやつのセ

 リフを言ってる事がわかった。

 由香「お兄ちゃん忍者だったんだね」

 嬉しそうに言ってきた。ゆか見習いってわ

 かってる。ああわかってないかまあいいか。

 三上「見てろよ。おりゃ」

 当時できた側転をやってみた。練習してて

 よかった。後鉄棒もできるけどここにない

 からな。

 銀子「すごいすごい」

 「パチパチ」

 由香「すごい」

 「パチパチ」

 さすがにバク転なんてできない。今はこれ

 がせいいっぱいだ。

 三上「名前。なんていうのかな」

 銀子「うー笑わない」

 三上「え笑わないよ。ゆかも笑わないよな」

 由香「うんうん」

 由香がうなずいた。

 銀子「ぎんこ」

 なんだなんでだ。笑う。なんでわからない

 ぞ。

 由香「あ」

 ゆか何かわかったのかゆかは結構するどい

 からな。だが言うのをやめた。やるな。だ

 がゆかに聞く事はできない。それこそダメ

 なやつだ。この子が一番嫌がる事だ。ひそ

 ひそ話なんて。なんだいったい。ぎんこぎ

 んこ。わかった。

 三上「あ」

 銀子「お兄ちゃんもわかったんだね。みん

 な私の事ぎんこじゃなくぎんこうって言う

 んだよ。お兄ちゃん達もそういうんでしょ

 。うー」

 悲しそうな顔。そう言われるのが嫌だから

 名前言わなかったのかぎんこがぎんこう。

 面白がって言ってるだけと思うけどこの子

 にはきついよな。

 なら。

 三上「そっかならそうだ。ぎんちゃんって

 呼ぶ事にしよう。ゆかおまえもぎんちゃん

 って呼ぶんだ」

 由香「ぎぎぎんちゃん」

 ああなんとか言えたな。

 三上「よし。これからそう呼ぶんだ。俺も

 そう呼ぶから。それならいいだろうぎんち

 ゃん」

 銀子「ぎんちゃん・・・・・・うん。いい

 よ」

 三上「よっしゃー。じゃあ俺達今日から友

 達だな。よろしくぎんちゃん。ほらゆかも」

 由香「よろしくああぎんちゃん」

 銀子「うん。よろしく忍者のお兄ちゃんと

 ゆかちゃん」

 ゆかはおとなしいけど特技があった。それ

 は見る事だ。観察する力がすごい。ある意

 味それでおとなしいのだがもう一つは絵が

 うまい。銀ちゃんはゆかの書く絵が好きだ

 ったから本当にうまくいった。由香はおと

 なしいが銀ちゃんはどんどん変わっていっ

 た。俺の作戦は成功した。由香に銀ちゃん

 と呼ばせる事により周りにそれを自覚させ

 た。多くの人が銀ちゃんと呼ぶ事によりみ

 んなが銀ちゃんと呼ぶのだ。しかも銀ちゃ

 ん自身がそう呼ばれてると言えばみんなそ

 う呼ぶだろう。わざわざ違う呼び方をする

 やつはいない。これがうまくいった。俺は

 銀ちゃんに由香を見てくれって頼んだのだ。

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