おはらい―48・なんの話ですか・・・・・・女の子・・・・・・食いつく・・・・・・怖い・・・・・・一瞬光った・・・・・・匂いを・・・・・・ダメだ・・・・・・貝だと思ったら
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東上「おうそうじゃな、これはななしに聞け
ば解決じゃな」
そうじゃそれがあったな、こっちも気にな
っていたのじゃ。
ななし「なんの話ですか?」
三上「絵が有る部屋から女の子の笑い声がし
て、おはらい後におばさんの笑い声になって
そのおはらい後におばあさんの笑い声になっ
て、そのおはらいの後は声が聞こえなくなっ
たと言う話の事だ、長いなあってるんだろう
か? たしかこれでよかったはずだが」
東上「あっておるな、それでお主が声を出し
ていたのか?」
ななし「いえそれは違いますね、そこにいた
幽霊の人が、私の話を聞いて笑っていたので
す」
三上「話だと? どんな話なんだ?」
ななし「えー、ただの昔話ですよ、ただのね」
東上「昔話じゃと、何の話じゃ」
おや食いついてきますね、そんなたいそう
な話じゃないのに。
ななし「誰もが知ってる昔話、桃太郎の話な
んですが」
三上「んん、桃太郎の話か? でどんな話な
んだ」
さらに食いつくんですね、そんなに昔話が
聞きたいんでしょうか?
ななし「では昔昔あるところにおじいさんと
おばあさんがいました」
東上「んん、普通じゃな」
三上「普通ですね、そこで笑っていたのか?」
ななし「いえ笑っていたのはその後です、い
やいくらなんでも幽霊でも、そこで笑うやつ
はいないでしょう、いたら怖いですよ」
やはりいなかったか。
いなかったみたいだな。
ここでは幽霊が怖いと言う認識はなかった。
三上「わかった、では続きを話てくれ」
ななし「わかりました、ではおじいさんとお
ばあさんは川に洗濯に」
「キラン」
東上の目が一瞬光った。
東上「まてどういうことじゃ!」
東上は声をあげ話を中断させた、何かがお
かしい何かいんぼうのような匂いを感じた。
これはいったいどうなっておるのじゃ。
ななし「どういうこととはどういうことです
か? わからないんですが」
なぜ話が中断されたのかまったくわからな
いななし、どうやら演技ではなさそうだ。
えどうなってるんですか? 洗濯が気にい
らなかったのでしょうか? そんな突っ込み
入れられたのは初めてなんですが、この話は
洗濯に行かないと物語が進まないのに、二人
共山に行ったら? ダメだこれでは話になら
ない、それにこれではかぐや姫になってしま
う、まさかかぐや姫の話を望んでるんですか
あなた達は? それならそう言ってくれれば
いいのに、かぐや姫の話もできますよ私は。
東上「今おまえが言っておったのは、桃太郎
の確信に関わる部分じゃぞ、わかっておるの
か?」
だがそんな事を言われてもよくわからない
ななしだった。
ななし「え、あ、う、お、あ、え」
パニックを起こしていた、だが東上は忘れ
ていた、それさえも東上がさっきした話では
なかった事に、話が抜け抜けだった事に、そ
う桃さえも出てこなかった事に。
三上「そうだ、なぜ二人で洗濯に行く必要が
ある」
もっともな意見だった、これには誰も異論
など無いはずと思っていたが、だがそれにた
いしてななし反論した、これは誰も予想して
いなかった事だ。
ななし「だって大きな桃が流れてくるんです
よ、運ぶ時おばさんに何かあったらどうする
んですか? そこで物語は終わってしまいま
すよ」
三上「おばさん! 何おばさんだと! 近所
のおばさんみたいになってるぞ! それに若
返ってるが」
ななし「ああ、失礼しました、おばあさんで
す、近所のおばあさんじゃないですよ、駄菓
子屋のおばあさんでもありませんよ」
東上「話が変わっていたので笑っておったの
か?」
三上「だいたいおかしいだろ、おじいさんは
だな、海に海に潮干狩りに行くんだろう」
んん、おや桃太郎に潮干狩りですか、これ
は困りました、いや本当に困りました、私も
ですね昔は行ったものです、それで貝だと思
ったら、ああ、ヤドカリだったんですね、ヤ
ドカリです、まあそうです、よくあることな
んです、ただこの話ではどうなるんでしょう
か、よくあることなんでしょうか、では続き
をお楽しみください、ンフッフッ。




