おはらい―40・ありのまま受け止めて・・・・・・チン・・・・・・
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三上「父上」
三上は東上に合図した。
東上「おー! 忘れておった。みな強力すま
なかったな」
これはここの主としてのつとめだ、強力し
てくれたものに礼を言うのは。
座敷アザラシ「いえいえ、困った時はお互い
様ですから、チンチロリン」
これで私の株が上がったはずですね、チン
チロチン。
座敷ワラジ「お安い御用だにょー」
これでここにいやすくなったにょー。
アンジュ「御用でござる」
父上の役にたつならなんでもないでござる。
東上「おお、アンジュもすまんな」
「ギイー」「ギシッ」
東上「ハッ」
東上は視線を感じた、人形が見ている。
東上「おー、サチコも御苦労だった」
「ギシッ」「ギシッ」
人形がペコリと頭を下げる、そうただ頭を
下げただけだった、それから頭を落とす高度
な技の派生はなかった、コロンコロンと言う
様な、東上が喋りだす。
東上「しかしあのメルルと言うもの、かなり
の胆力の持ち主と見た」
三上「それは、それはたしかに、この状況を
ありのまま受け止めていましたな」
それについては東上も三上も感心していた
異世界のものとはいえあっぱれなやつ。
座敷アザラシ「おやおや、どういうことです
か? チンチロリン」
気がついてないみたいだった、ただしわざ
とかもしれないが。
アンジュ「わからないでござる」
こっちは素直にわからないみたいだった。
座敷ワラジ「にょー?」
東上「それはな、おまえやアンジュの存在を
見ても驚かなかった事じゃ」
座敷アザラシ「おや、たしかに、おやおや?
おややや? チンチロリン? チンチロチン?
チン・・・・・・」
わけがわからなくなっていた、それにとん
でもないことを言いそうになっていた、やめ
ろそれはNGだ、全てを破壊する力があるか
もしれない。
アンジュ「わからないでござる」
アンジュはよくわからなかった、だいたい
最近はアンジュを見て、驚いた者はいないの
だ。アンジュ自身は自分の存在を、奇異な者
とは考えていない、そう逆に言えば全て父親
さえいればいいのだ、それが最優先事項だっ
た、それはしかたがない、自分の命と繋がっ
てるのだから、その為に周りに愛想も振りま
くのだ、まあただそれもその日の性格による
が本当に賢い子だ、とりあえず一部の者には
メルルに対するさらに株が上がった瞬間だっ
た、そう強者だと。
東上「でおまえはいったい何の用じゃ?」




