ノッペさん―7・は〇〇いの恐怖
文章のフォーマットを統一しました。
回想シーン始まり。
突然周りが静かになる。さっきまで鳴いて
た鳥の声が聞こえない。虫も鳴きやんだ。何
何が起こったの。感じるのはぷれっしゃーだ
けだ。だがどこから。
リンゴさん「おまえリンゴジュースを飲ん
でるんだな」
後ろから声をかけられた。振り向くとリン
ゴさんが恐怖でまともに喋れない。
座敷アザラシ「ああうあう。あううううう
う」
リンゴさん「なんだそれは何かの生き物の
マネなのか?」
いいきなりハードルが高くなった。これは
こけた後の上からの落石ってやつなのどう考
えても助からない。
リンゴさん「とりあえず半砕にしとくか」
座敷アザラシ「えー」
それなに半分粉々って怖すぎるんですけど
いやアウトでしょそれ。半殺しとは全然違い
ますよ。ねえわかってますか似てるなら関西
ぐらいにしてくださいよ。それならなんとも
ないのにはんさいはダメですよ。ダメだ勇気
を振り絞るんだ。今しぼらなくていつしぼる
んだ。
座敷アザラシ「どどどどどどうしてそそそ
れを」
喋れない。口が震えてまともに言えない。
バカ意気地なしおたんこなす。自分で自分の
傷をえぐっていた。
リンゴさん「聞いたんだけどな」
早い早いまだ心に余裕が無いのにしばらく
お待ちくださいって言いたい。
座敷アザラシ「だだだだだだ誰にですか?」
「バシー」「シャー」
叩いた物が粉々になった。もはや何であっ
たのかもわからない。これがデビルの力なの。
座敷アザラシ「ひひひえー」
リンゴさん「いいんだよ。そんな事はどう
でもいいんだ。リンゴジュースを飲んでる
んだな。はっきり言え俺はな待つのが嫌い
なんだ」
リンゴジュースを飲んだからどうだってい
うのよって言えない恐ろしくて。
座敷アザラシ「はははひ」
リンゴさん「はひだとおまえ」
座敷アザラシ「いえええええ。はいいいい
いー」
最後は熱血教師みたいになってしまった。
生きるんだ。生き残るんだ。そしたら私の勝
ちだ。
リンゴさん「おまえ変わったやつだな。喋
り方がおもしれえがそっちはまあいいかそ
うか認めたな。今おまえはリンゴジュース
を飲んだ事に」
なんだって言うのよ。それが言えない恐ろ
しくて。
リンゴさん「で」
でって何なにがあるの私にどうしろと言う
の。
リンゴさん「でだ」
でだ何が言いたいの。はっきり言えやなん
てとても言えない。
座敷アザラシ「あのー」
リンゴさん「ああー」
会話になってないよ。会話ができない。こ
こは話を聞くしかないわ。
リンゴさん「黙って俺の話を聞け」
座敷アザラシ「ははいいいいいー」
もはや自分を普通に制御できない。これ私
の体だよね。
リンゴさん「ででだ」
そこからそこからなのいつまでこれは続く
の。




