パンパカパンー319・〇〇がおかしいんだにゃー
田中は思った。
あれ何かおかしくないか? 何か大事な事
を忘れてるような、たぶんこれは面倒な事か
ら逃れる為の回避能力だ、例えば今日からこ
れをみんなにやってもらう、そう言われたら
みんな心の中でもやもやした物がある、でも
それをどうしてですかって言ったなら、その
場で何を言われるかわからない、周りもよく
やったじゃなく、あの人何やってるのだから
な、冷たい視線を浴びる事になる、それで誰
も何も言わない、だが今はそれじゃ駄目な気
がする、ただ佐藤が妙に落ち着いてるのが気
持ち悪いんんだよな、それでこっちも変な感
じになるんだが、だが何て言おう。
田中「佐藤なんかおかしくないか?」
田中は思った。
おかしいよね、おかしい時はおかしいって
顔しようよ。
佐藤「はい、おかしいです」
田中は思った。
駄目だよ、全然おかしいって顔じゃないよ
もっとおかしいって顔しようよ、と言っても
佐藤だしなやっぱり駄目か。
田中「どれぐらいおかしいと思う」
佐藤「めちゃめちゃおかしいです」
田中は思った。
駄目だよ、セリフと顔があってないよ、も
しかして試されてる、いったい何に。
佐藤「田中さん」
田中は思った。
向こうから喋りかけてきた、これは何かあ
るのか?
佐藤「認めたくないんですね」
田中は思った。
バレてる、バレてるよ、そうだよ認めたく
なかったんだ俺は、そうなんだよ、偉そうな
事を言っても、実際あったらこんなんだよな
なさけないよ、しかたないこれは認めるしか
ないな。
田中「佐藤わかってるんだな」
佐藤「何がですか?」
田中「いやいい、わかってるんだろう金玉星
人がやったって」
佐藤「えー! そうなんですか?」
田中「えっ、いやそれ以外ないだろう」
佐藤「ああー! た確かにそうですね、盲点
でした」
田中は思った。
えー! そうじゃなかったの、じゃなんだ
と思ったの?
田中「じゃあ何だと思ったんだ」
佐藤「いえそれがわからないから、すごく不
気味でした」
田中は思った。
本気で言ってる、まさか今まで気づかなか
った俺に気をつかってる、それって傷つくん
だけど、しかもわざとらしいよね、でも進め
るしかないな。
田中「鈴木はどうなったと思う」
佐藤「えどうかなったんですか?」
田中は思った。
いやそれを聞いてるんだよ、話が合わない
よ、どうしたんだよ。
田中「それはどうかはなってるだろう、今い
ないんだから」
佐藤「そうですよね」
田中は思った。
佐藤がおかしいよ、鈴木がいない事がそん
なにショックだったの? 同じ尻フェチだか
らそうなの。
声が聞こえた。
佐藤がおかしいんだにゃー。




