パンパカパンー315・〇が知ってるだにゃー
田中「それで、私に頼みたい事ってなんだ」
ケイ「頼みたい事ね」
女は考えるような素振りをした。
田中「まさかないのか?」
田中は思った。
おいおい、まじかよ。
ケイ「あるわ、でもね本当にあの子が暴走し
て、本当なら伝えるはずだったのに、まさか
ねーあんな事になるとは」
田中「暴走いったい何の話だ、わかるように
説明してくれ」
ケイ「ああ、ごめんごめん、私が頼みたいの
は、たぶんあの子が警察で話をしてるけど、
朝若ゆいって女性を探して欲しいの」
田中「探し人、おいおい、まってくれよ、そ
れって探偵の仕事だろう、私は探偵じゃない
ぞ」
ケイ「わかってるわよ、ああ、そうじゃなく
て、実はすでに警察には、行方不明で届けて
るのよ」
田中「なんだ? じゃあ私の出番はないんじ
ゃないのか?」
ケイ「そうなんだけど」
田中「何が言いたいんだ、はっきり言ってく
れ」
ケイ「つまりね、警察に行方不明って届たけ
ど、ちゃんと登録されてるか知りたいの」
田中「んん、それってどういう事だ、ますま
す意味がわからないんだが」
ケイ「それが変なのよ、調べてもらえてない
って言うか、無視されてるって言うか、とに
かくわからないのよ」
田中「そんな事があるのか? 聞いた事がな
いぞ」
ケイ「そうでもなければ、あんな事までして
警察の人間を、使おうなんて思わないわよ、
ああそうだ、これが名前だから」
メモを渡された、朝若唯と書かれていた。
田中「まあ確かにそうだな、じゃあ私は、そ
れを調べたらいいのか?」
ケイ「そう、それとね、今日警察で驚く事が
起こるから」
田中「何! それはいったい」
ケイ「ああ、今言えるのは、それだけだから
私ももう行くわ、それじゃあね」
そう言って女は、手を振りながら消えた。
田中「ああ、まずい用意をしないと、まだ飯
も食ってないぞ」
田中は思った。
どこに行ったか、わかるような気がするが
それは止めておこう、こっちには知っても利
益がないからな、今は友好関係を維持した方
がいい。
田中は食事を食べて、警察に行く事にした。
田中「おはようございます」
佐藤「田中さん」
田中は思った。
何かあったのか顔が変だ。
田中「おはよう、どうした佐藤」
佐藤「おはようございます、それが、ちょっ
と来てください」
田中「何! ここじゃ駄目なのか?」
佐藤「それがちょっと、お願いします」
田中「ああわかった、みんなに挨拶したら行
くから、例の場所で待っててくれ」
田中は佐藤の待ち合わせ場所に行った。
田中「佐藤どうしたんだ」
佐藤「それが、田中さんに知らせる事があり
ます二つ」
田中「知らせが二つ? わかった、じゃあい
い知らせから教えてくれ」
佐藤「それが、二つ共悪い知らせです」
田中「なんだと!」
田中は思った。
これがケイが言ってやつなのか? しかも
二つもなのか? いったい何があるんだ、私
に何が起ころうとしてるんだ、後誰が知って
るんだ。
声が聞こえた。
風が知ってるだにゃー。
「ララ」「ララル」「ララ」「ララルラー」
「ヒィルルル」
「ララ」「ララル」「ララ」「ララルラー」
「フゥルルル」
「トゥッ」「トゥ」「トゥッ」「トゥ」
「トゥトゥ」
「トゥル」「トゥルル」「トゥルル」
「トゥルル」「トゥルル」「トゥルル」
「トゥ」




