お気の毒に―2・殺せ
文章のフォーマットを統一しました。
三上「出て来たな。だが結界で逃げられま
い。ではいくぞ」
「シュパッツ」「チャキッ」
居合の一閃で悪霊は消滅します。
東上「なんじゃーあっさりおわってしまっ
たのうつまらんのう。何か技の名でもさけ
んでくれんかのう。そうすればかっこがつ
くのにのう」
三上「父上漫画やアニメの見すぎですぞ」
やがて女の人が意識を取りもどします。
女の人「うーううううう」
「バカーッ」
上半身をおこします。あたりをキョロキョ
ロと見わたします。やがて。
女の人「わ」
三上「わ?」
女の人「私は」
三上「私は?」
女の人「なんで。なんで私は縛られてるん
ですか?へ変態」
三上「へ変態だとー」
この仕事をやっていてろくなことがない。
この女に説明するのはかなり難しい。いつ
もいつもわりにあわぬわ。とりあえず終わ
ったので護衛の男の人に連れられて女には
帰っていただくことにその間あいつを殺せ
とか聞こえてくるがなんか悪霊に取りつか
れた時よりきょうぼうになってるな。ああ
あなると美女がだいなしだな。ああそれに
してもわりにあわぬ。まあこれで一件落着
めでたしめでたし。だが本題はここから始
まるのだ。
三上「父上」
東上「なんじゃ?」
三上「何かお忘れでないか?」
東上「はて何かのう?」
三上「この後におよんでおとぼけとは」
右手をさし出します。
東上「んなんじゃー?おーそうかそうか」
服の中にあった飴をのせます。
東上「これがほしかったのか」
三上「これはもらっておきますがこれでは
ありません」
東上「あもらっておくのじゃな。昔は飴一
つで機嫌もすぐなおったのにのう。でなん
じゃ?」
三上「悪霊退治の報酬です」
東上「おおーそうであったな」
「ほい」
三上「せ千円とか小学生ですか?」
東上「おまえも昔は千円でも大喜びだった
のにさみしいのう」
三上「いつの話ですか」
東上「しかたないのう」
三上「一万円。枚数がたりませんな」
東上「これでどうじゃ」
三上「三万円。おしい。だがまだたりませ
ぬ」
東上「んしっかりしとるのこれどうじゃ」
三上「五万円。始めから出していただけれ
ばよいものお」
東上「欲は自分の身をほろぼすぞ」
三上「今回の報酬で何十万ももらっていて
なにもうしますか?政治家の娘ならそうと
うふっかけたでしょうが」
東上「しらんよ。ひょひょひょひょ」
三上「あごまかしてお逃げになるかこの妖
怪坊主」
東上「ひょひょひょひょ」
三上「んスキップしてておいつけぬとはま
さに妖怪」
東上「わしになんかようかい。ひょひょひ
ょひょ」




