エンジェル―117・やってしまった
エリアン「どうしたら襲われるんですか」
との「すごい言い方ね。まるで襲われたい
みたい」
エリアン「いやそのそういうわけじゃそう
いうわけじゃないんですけど」
声が聞こえた。
お襲われたいの。
いやなんていうか興味があるというかなん
というか。
声が聞こえた。
ああそういうことね。
との「そうね。難しいけどどうも夢の中に
はなんらかの法則があるみたいでね」
エリアン「法則ですか」
との「そうよ。それをつつくと言うか刺激
するというか」
エリアン「つつくえー刺激えーつつく刺激
つつく刺激ななんの話ですかハアーハアー」
との「まちなさい変な話じゃないから」
エリアン「えなんだそうですかつまらない」
との「コラー何を言ってるの何を」
エリアン「ああすいませんまがまがさした
んです」
との「そうじゃあそのまは没収ね」
エリアン「ああそんな僕のまがもっていか
れるああ」
との「何をバカな事を言ってるの」
エリアン「すいませんついのりで」
との「とにかくやばそうなら近づかなけれ
ばいいのよ」
エリアン「それで大丈夫なんですか」
との「ダメだけどね」
エリアン「あかんやないですかなんですか
それ」
との「確かに確かに夢の中で自分をコント
ロールできてもその時になったら何をする
のか自分でもわからないのよ。だって人っ
てそういうものでしょ。特にこれは個性の
問題よ。やってしまったってあるじゃない」
エリアン「やってしまった。たしかにそう
ですね。じゃあ防ぐのは無理なんですか」
との「難しいわね。なんせやってみないと
何が起こるかわからないからそんな世界だ
から何もしなければ何にも起こらないけど
それで終わりだしああもちろんその世界感
は楽しめるかもしれないけどちなみに何が
正解で何が間違いかもわからないから。た
ぶんその隠された何かを見つけるのも大事
かもしれないけど実際まだよくわかってな
いのマニュアルもなしでゲームをするよう
なものよ何でもできるけど何が起こるかわ
からないわけ」
エリアン「何が正解で何が間違いかわから
ないんですね。それはわかりましたがじゃ
あ襲われたらどうすればいいんですか」
との「戦っても勝てないから」
エリアン「どういう事ですか」
との「実際戦った事があるんだけどすぐに
無理だと感じたわ」
エリアン「それはいったい」
との「夢の中で武器を使えば相手も武器を
使うって事しかもパワーアップするの。そ
こが普通の夢と違う所ね。俺は勝てるって
人はチャレンジしてもいいかもしれないけ
ど私はすぐにやばいと思ったから考えを変
えたわ」




