食事
侵入した僕らは食べ物を探し、コケが生えて壁が真緑になった家をしらみつぶしに探索。
しかし、保存技術は良くないらしく見つかってもカビだらけ。
料理も火打石を使っていたらしく、入った家のキッチンらしきところで沢山見つけた。
火を使う事が出来ればある程度の食べ物が食べられるはずだから数個拝借し、他にも使えそうなものがないか探索を続ける。
途中、石造りではない家があり、老朽があまり進んでいないという事で塒にしようと家中を見回って、部屋の配置を確認しキッチンと思われる場所に火打石を置き、掃除をした。
料理場さえ綺麗にしておけばとりあえず生きていくのに必要な設備はそろっている。
後は食べ物。
これだけ大きな街ならどこかに農地とかがあってもおかしくはないはずなのにまだ一か所も見つかっていない。
区画分けされているのかもしれないから、道に迷わない程度に探してみることにする。
ありがたいことに、大通りが一本通っていて、その道から分岐する形で中くらいの道が通っている。
今まで歩いてみた感じだと、円形になった大通りが四本あり、街を一周することができるようになっている。
更に、縦移動ができるように等間隔で中くらいの道が通っている。
街づくりはとてもうまく、大通り中通りだけでどこにでも行ける点で日本の道よりもわかりやすくていいかもしれない。
住む人の量、場所の大きさ、形によっていろいろ変わってくるものだろうから何とも言えないけれど。
感心するのはさて置き、空が夕日に染まってオレンジ色になっているので、もう探せる時間もあまり残っていない。
いくら人工物の建物だからと言って夜に危険がないわけではないはずだから。
ファンタジー世界にはスケルトンなる者が居たりして夜もある程度危険があるはずだから。
特に、元々人が住んでいたところなんて、確実に墓地がある。
墓地があれば何かしらのモンスターが……
という事で早めに何か食べられそうなものを見つけて、塒に帰らないと。
そう思って歩き続けついに見つけた農地的な何か。
もう、何が生えているのかはわからない。
根菜的なものもあるし、キャベツが成長した感じの木に、花を咲かせているものまである。
まあ、食べられるかどうかは狐に判断させて、菌がいる可能性があるから、加熱処理を。
そう考え狐に協力してくれるように頼んだ。
その後は、久々に食事をして、地面ではないところで睡眠をとった。
去年投稿予定が2017年までずれ込みました。
次話は週内に。