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更新速度は週一予定。

次は17日辺りに...

ふと目が覚め、当たりを見回すが、周囲は暗く、朝か夜かはわからない。


ただ、目が覚めた以上ここに留まって時間をつぶすのは得策ではないと思い行動を始める。


この周囲に目印なるような物がないこの場所で迷うと同じ場所を歩き回るかもしれない。


そう思い、進む方法を棒が倒れた方向に、かつ進んできた方向から見て前方に進める時だけ進むことにした。


そうはいっても何もない森の中、何もないところをただただ進むのは精神的にきついものがある。


空腹も追い打ちをかけるように襲ってくるし、このままではほんとに餓死する。


キノコは一応持ってきた、食べられるかどうかはわからない、どうする……


運悪ければ食べると毒でも……


食べて死ぬか、食べずに死ぬか。

食べて生きるか、食べずに生きるか。


四つの可能性があるが、周囲に何も生息していないから死ぬ確率の方が高い気がする。


せめて川さえあれば川沿いに何かが住む場所が有ったりするかもしれないのに。

ついでに食べ物とか調達できそうだし。


と、食べ物の事を考えていると空腹がひどくなりそうだと思い考えるのをやめ、無心で前に歩を進めていく。


途中、急に木の枝が折れる音が聞こえ、上の方を見ると白色の細長い何かが目前に迫っていた。



白色のソレは見た目で言うと狐なのだが、尻尾が二本。

変異種だろうかと眺めていた時。

尻尾が動き出した。



『お…』


お??


『お腹すいた……』


あぁ、そう……


迷い狐か……


ん?


声?


突然聞こえた声を不思議に思った僕はあたりを見回すが狐以外は特に今までと変わったところはない。


という事は、この狐が、話しかけてきたのか?


あり得るのか?


それとも異世界転生したときに、チートが与えられるとかいう伝説が自分の身にも?


それともこの世界ではこれが普通なのか?


どちらにせよ空腹の狐が加わって少し荷物が増えただけで状況は何も変わっていない。


狐がいて得するかもしれないのはキノコが食べられるのかどうか判断してくれるかもしれないという事だけ。


それができるかどうかは狐が目を覚まさないと確認できないから、起きるまではすることもないし歩いて少しでもどこかにあるはずの目的地に進まなければ。


「はあ、ほんとなんでこんな大変な目に……」


転生者はヒーローとか勇者とかになるもんじゃないの。


空想話のようにうまくはいかないものなんだな。


転生した二日後に空腹で死ぬ主人公なんかいたっけ……


神がいるならそろそろどうにかしてくれと祈りたい。


せめて村人並みの生活位させてくれと。


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