第1章 第4話 俺の魔力…ってチートじゃね?
「今朝はよく眠れましたか?ゲロ勇者さん」
そう毒舌を吐く幼児体型のリーラさん。
俺と同い年の16才にしては胸が大分残念な気がする…
あとあの王様の娘にして宮廷魔法士筆頭らしい……
「ゲロって……昨日の事は散々謝っただろ」
「うるさいです。少し黙っていてください。これから、魔力測定をしますから精神をこの玉に集中させてください。」
そう。今日は俺の魔力を測定すると朝早くからリーラさんから言われ、今に至る。
それにしても今日も機嫌が悪いなリーラさん…
「この玉に手を置いて精神を集中させてください。この玉の光った色によって得意魔法の属性が分かります。」
そう言われたのでさっそく手を置いて見る。
ラノベではこういう展開で主人公の最強能力が発覚するんだよな〜
そう思いながらコーマは玉に手を置いた。するとその瞬間、コーマの目の前には不思議な光景が広がった…
「…どこだ?ここ?…」
そこにはまるで宇宙のように暗い中に光がいくつもある神秘的な光景が広がっていた。
「ここは、私の精神世界だよ。コーマ君。」
そう背後から声が聞こえたので、振り返ってみるとそこには、全身が金色に光っているまだ、10才ぐらいの少年がいた。
「いきなり、こんなところに連れ出してすまなかったね。だけど、君には神をも殺せる力があるんだ。いきなりでピンとこないかもしれないが、君はその力で何をするつもりだい?」
「何って…そんなの決まってる‼︎」
「へえ、それはなんだい?」
「それはな……ハーレムを作ることだ‼︎」
「ハー………レム?………ふふっ………あっははははははは‼︎」
くっ、なんだこいつバカにしやがって…ハーレム作って何が悪いんだちきしょう……
「はは…いや…ごめん。あまりにもすごい答えでね。こんな人初めてだよ。」
「うん。どうやら君は大丈夫そうだ。では僕はこれで失礼するよ。いきなりですまなかったね。」
「おい‼︎待てよ‼︎まだ聞きたいことが色々「大丈夫だよ。どうやら君の能力の内容や知識は君の眼に送り込まれているようだ。それ以外も混ざっているが…とにかくまた会おう‼︎僕の名前は……ネクロだ………」
そう言われ、俺の意識は薄れていく………
「…………マ?……コーマ?」
「え?ああ、なんだ?」
まだ意識がボーッとしてる。それに、眼もすこし痛む。何だったんだ…今のは…
「ずっと黙ったきりだったけど…大丈夫?」
「いや、大丈夫だ。続けてくれ。」
「そう?じゃあ結論から言うわね。あなたとてつもなく異常よ?」
その玉が光っている色はなんと、真っ黒に染まっていた。だが、不思議とその色は悪いようなイメージはなく、透き通った黒と言うのもおかしいが、そんなような色をしている。
「これは、どうやら固有魔法が得意なようね……でも真っ黒なんて見たことないわ……」
固有魔法とは通常の魔法とは違い、その本人にしか使えない魔法のことを指す。
一般に固有魔法を所持する確率は一億分の一と言われている。
そんな説明が俺は不思議と頭に入っていた。
「それに裏の魔力量の欄を見て。この数字……異常にも程があるわ…」
そこには10000000000000と書かれていた…なんだよこれ、千兆オーバーとか、基準はどのくらいなんだ?
魔力量・一般の魔法士が保有する魔力は約80であり、宮廷魔法士では約1000程である。
頭にそんなことが浮かんで来た。
……なんだこれ?検索をしているようなこの感じ、これも俺の能力なのか……
眼に能力の概要は送り込まれたが、こんな能力は知らないぞ……とりあえず 絶対検索と名付けよう。
我ながら厨二くさいな……
「…すごいなんてもんじゃないな…」
「ホントよ、勇者は超人的な能力を得るって文献に載ってたけど、超人って言うより怪物ね。まあでも、使いこなさなければ意味はないし…」
「ああ、その事なんだけど………」
「取り込み中の所失礼します‼︎」
そう言って一人の兵士が入ってきた。
「な……誰もいれないでって言ったじゃない‼︎」
「申し訳ありません‼︎ですが、緊急事態なのです‼︎…
【ウロヴォロス】の軍が攻めてきました‼︎




