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夢
頻繁に夢を見る。 現実の輪郭を侵食するほど鮮明な夢。
それは回避不能な悪夢であり正夢だ。
終わりのない白い階段。 友人や恋人が現れては私を上へと誘う。
戯れながら登り続ける。
不意に恋人が消え行く手にライオンが横たわっていた。
本能的な恐怖に足を止める。引き返そうとする。
けれど恋人は、戻ってきた私を笑い、なだめすかして階段を上がっていく。
恐怖など意に介さずに。 猛獣は眠っている。
大きな欠伸をひとつして、また深い眠りに落ちていく。
覚悟を決め、その柔らかな毛並みを撫でて通り過ぎる。
光に満ちた白い回廊。
逃れられない予感を抱えまた、どこまでも昇っていく。




