7/10
風ふく
「ねぇ、碧ちゃん。今日はおばさんと寝よっか」
紀子さんは、布団を持ってきた。
「あ、ありがとうございます・・・」
畳の部屋に紀子さんが、布団を二つ敷いてた。
「あの・・・・・ゴメンなさい」
碧は、布団の上に座った。
「まぁまぁ、なんで謝るの?碧ちゃんが来てくれておばさん嬉しいわぁ」
おばさんはニコニコ笑った。
「碧、もう寝るのかぁ」
裕真が風呂から上がりジャージ姿で入ってきた。
「裕真だめよ。碧ちゃんは私と寝るんだからね」
紀子さんは、笑って言った。
「分かってるよ・・・って、違うぞ変なこと考えてないからな!」
裕真は慌てて、言った。
紀子さんは
「可愛い息子に育ってくれて良かったわぁ」
のんきそうに言った。
碧も笑っていた・・・だが、
その笑顔も一瞬にして曇った。
玄関のチャイムが鳴ったその瞬間に・・・・