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プロローグ 『絶望の始まり』
――歩いていく。
歩いていく。歩いていく。
歩いて歩いて歩いても、一向につく気配がない。
「待って、待って」
おかしい。
実におかしい。
まるで、無限に続く廊下を歩いているみたいだ。
いつまでたっても、教室につくことはない。
歩く。
歩く、歩く、歩く、歩く、歩く、歩く。
歩いて、歩いて、歩いて、歩いて、歩いて、歩く。
怖い。
歩き続けると、だんだん私の中で恐怖が生まれてくる。
なぜ?
なぜつかないの?
おかしい。
歩く。
しかしつかない。
同じ景色が永遠と続いている。
――あれからどれほど経ったか。
私は、今目の前に広がる扉の前で立ちすくんでいた。
そして、勇気を振り絞って、扉を開けた。
――そして、目の前に眩しい光が広がった。