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3人に用意された部屋は隣り合った並びの部屋だ。

「ねぇ柑奈ちゃん、寧々ちゃん。

 ちょっと3人でお話ししない?」

部屋に案内される途中に2人に声をかけ

私にあてがわれた部屋に来てもらった。


柑奈ちゃんは一人にして欲しいって言ったけど

そんなに時間かからないからとちょっと強引に連れてきちゃった。


案内人の使用人や護衛の人達は部屋に入るのは遠慮してもらい

かといって離れるわけにはいかないと食い下がられたので

せめてと部屋の外で待機してもらう。


私のために用意された部屋は高級ホテルのスィートルームですかっていう豪華さで

(泊ったことないけどね!)

8人掛けのソファセットがあっても余裕のある広い部屋に開放感のある大きな窓。

天井が高い。

その向こうには広いテラスがあるようで緑あふれる庭園がみえる。

奥にはドアがあってそちらにも部屋があるようだ。

こんな状況じゃなければはしゃいで部屋を見て回るんだけど、

ここはぐっとこらえる。


「…さて、どうしたらいいんだろうね…」

私が声をかけるも2人とも何とも言えないようでなにも言わない。

仕切るつもりはないんだけど考えをまとめる為にも

自分の常識を理解できる(であろう世界の)人と話がしたかった。


「ねえ、どんな風だった?ここに来る時の、その状況?」


「それ今聞く?」


「だって、なんか考えても今はどうにもならなさそうだし。

 どんなかんじだったのかなって。」


「あー、それ興味あるかも。」


どうやらすぐ帰る事は出来なさそうだし、

2人と打ち解けるためにも雑談大切。



「えーと、私はね…」


買い物帰りに猫と間違えてレジ袋に駆けよって…

と話したとき、唐突に思い出した。


「はっ!私の買い物!どこいった!?」


今日は両手塞がるからってリュックだったから、

お財布とかスマホとかはしっかり持ってる。

柑奈ちゃんと寧々ちゃんもバッグ

(柑奈ちゃんはスクールバッグ)は手にしてて

お互い貴重品は手元にある。よかった。


着分の生地とミシン糸とかファスナーとか資材

結構な金額だったのに!いやーーーーー!!


「あれ、あそこの紙袋。あれそうじゃない?」


わー!あの3色の紙袋は!わー!うれしいぃ~


「よかったぁ。これ無くしてたらめっちゃ恨む!」


「ちょっと、どんだけ大切よ~」


「無理やり連れてこられたことよりも、買い物した物失くす方が一大事っぽい。」


2人にクスクスされたけどなんか絶対に譲れない気分だ。

だってここ、ユザ〇ヤないでしょ!次いつ買いに行けるのか!

…行けるのか?うわ…


「私はねー学校の帰りに友達とマックでしゃべっててぇ

 その後みんなと別れてぇ家の近くの…道端に白猫がって…

 あ…えぇ…レジ袋がピカーって光って…」


「あ…私もバイト終わってウチに帰る途中で

白猫じゃん!と思ったら違くて…

 レジ袋がピカーって…」


ねえ怖いんだけど…

誰ともなくそんな言葉が漏れ沈黙が流れる。

あとで誰かに召喚術とレジ袋、関係あるのか聞いてみよう。


皆なんとなくそれ以上話をする気になれなっかったのでいったん解散となり

それぞれ用意された部屋に案内されていった。

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