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24部目

101軍団は、人工惑星を本部とする唯一の軍団で、第1宇宙ステーションとか、第1人工惑星といわれている。

「…地球からは、約4光年ほど離れているこの辺境の地で、人工惑星理論を提唱した岡崎須磨博士によって建造されたのが、核となっているそうです」

自分は知っていることをとりあえずイサキ少佐に伝える。

ただ、大半は知っていることだろうということは分かっている。

「そうか…それよりも、今の軍団長は誰なんだ?」

「えっと、ウワルート・カナス中将です」

その名前には聞き覚えがあるようだ。

「どうしたんですか?」

ギガルテ大尉がイサキ少佐に尋ねる。

「ああ…俺のいとこの名前がウワルートっていう名前だったからな…」

どこか遠くを見ている目。

だが、どこに焦点を合わせいるのか分からなかった。


第1人工惑星に到着すると、すぐに軍団長が出迎えた。

「イサキか!」

「ウワルート…ほとんど変わってないな」

中将の服装をしているが、その服を同じにすると、どちらかわからなくなりそうだ。

「延命手術を繰り返し受けたからな。もう、体はぼろぼろだよ」

そういって豪快に笑い飛ばした。

「大丈夫なのかよ。それよりも、地球に何が起きたんだ?」

「ああ、まだ知らないはずだな…どうだろか。座ってゆっくり話さないか?」

自分達のほうを見ながら言った。

日本郵船の乗組員と荷物は、軍のほうに任せることにして、自分達は中将についていった。


「さて、まあ、座ってください」

中将は執務室に案内し、自分達を対面する形で置かれているソファーに座らせた。

「…地球は見ての通りですよ。木っ端微塵に粉砕されました」

「どうして―」

何か言おうとする金川大尉を抑えて、イサキ少佐は聞いた。

「どういうことだ。木っ端微塵に粉砕されたというのは」

「文字通りさ」

えらそうな椅子に深く背中をもたらせて、指を組みながら言った。

「なぞのエネルギー体が突然地球付近で暴発したんだ。その影響をもろに食らって、太陽系自体が消滅したんだ」

「謎のエネルギー体って、何なんだよ」

「分かってたら、さっさと話してるだろうが。分からないから謎なんだよ。数年前、たしか5年ぐらいだったと思うが、そのころに異常な電磁波が世界中を襲ってる。それを追求すれば、何か分かるんじゃないか?」

「分かった。じゃあその線で調べてみよう。また邪魔するからな」

「ああ」

それだけで、話し合いは終わった。

自分達はさっさと執務室から出るように言われた。


「で、どこに行くんだ?」

自分がイサキ少佐に聞いてみた。

「…図書館だ。軍部の図書館でその電磁波の研究レポートがあるはずだから、それを見る。何か分かるかもしれないしな」

「なるほど…」

自分は納得した。

そして、その図書館を見つけるのに小1時間かかったが、とにかく見つけた。


中はさっぱりとした感じだった。

「不必要なものの一切を取り払ったって言うことね」

金川大尉が小声で話しかける。

「そう、そして俺達が求めるのは受付の人が知っている」

イサキ少佐は最初に受付に向かった。


第14章 地球破壊の真相


受付嬢は、イサキ少佐の顔を見た瞬間に凍りついた。

「イサキ・ミカガイ名誉元帥…どうしてこのような場へ?」

その声を聞いた、周りの人たちが集まってきた。

「ちょっと待ってください、どういうことですか?」

受付嬢は一瞬驚いたような顔を見せたが、冷静に言い返した。

「98年前、名誉元帥がこの地を離れてから、2年後、96年前のことですがそのときに、元帥府より告示が出されたのです。それが、309小隊を全軍団の永久欠番とし、イサキ・ミカガイ大将を名誉元帥職に、金川崎中将、ギガルテ・マリ中将、永嶋今宵中将、キガイ・フラン少将、西海平八郎少将、パ・スケース准将を同時に元帥へと昇格させるというものでした」

「…じゃあ、俺達は今、全員が元帥の階級にあるということか?」

驚きながらもイサキ少佐が聞いた。

正確には名誉元帥というべきなのだろうが、自分は少佐と今まで言ってきたので、それでこれからも通させてもらう。

「そういうことです」

受付嬢は答えた。

「よし、よく分かった。じゃあそれを承知の上で一つ頼みごとがある」

「なんでしょうか」

「…数年前、地球を木っ端微塵に粉砕したときの資料がいるんだ。電磁波に関するレポートやそんな関係のものってあるのか?」

イサキ少佐はあっさりと言った。

「少々お待ちください」

受付嬢はコンピューターで調べた。


画面から顔を上げると、イサキ少佐の顔を見ながら言った。

「お探しの本を、すぐにお持ちいたしましょうか?」

「いや、こちらから歩いていこう。場所を教えてもらえるかな?」

「はい。本館地下2階、45番通路一番奥の棚になります」

「分かった、ありがとう」

「どういたしまして」

イサキ少佐は礼を言ってから、言われたところへ向かって歩いた。


目標の場所に到着すると、手分けして関連の本を集めた。

「…さて、これぐらいか?」

十数冊の本が集まったとき、イサキ少佐が言った。

「これからどうしようか」

聞いてみると、イサキ少佐は本の山の一番上においてある、レポートを持ち上げる。

「これを最初に見れば、何か分かるだろう」


本棚と本棚の間で、どうにか円形に座り、イサキ少佐からまわし読みをした。

内容を要約すると、こんな感じだ。

「電磁波の周波数帯は15YHz。地球全域を覆うように放射。発射源は不明。地球は瞬時に消滅し、太陽系も冥王星及び当時冥王星より外の軌道にいた彗星群以外は全て消滅、又は軌道が著しく移動した」

これだけでは分からないこともある。

とにかく、他の本も読まないことには結論を出すことは出来ないだろう。

自分はそのことをイサキ少佐に言うと、レポートを本棚に放り込んで目の前の本を手に取る。

「この山を全部読んでから、結論を出すしかないな」

こちらを見て、にやりと笑う。

自分達はため息をついて手伝うことになった。

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