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1部目

プロローグ


"地球"といわれる惑星が、人間の影響で環境汚染の星となり、住めなくなってから、今年で1000年になる。

地球を含む太陽系は、現在に至るまで封鎖されており、研究者を含め一切の人が立ち入ることが許されない地域になっていた。


惑星を一つの国家とし、それらがゆるい国家連合を作ってから500年。

すでに、銀河全域に人類の生息域は広がり、一部のマニアな人々は、人類以外の宇宙航行種族を探していた。

だが、今まで見つかったことは無い。


自分は、惑星国家連合宇宙軍第39軍団所属の永嶋今宵(ながしまこよい)、当時大尉で28歳、独身。

本文章は、国家として地球といわれる惑星に対し、調査を目的とした派遣隊に同行した一人の兵士の記録である。


本文章を作成するに当たり、惑星国家連合宇宙軍に多大なる協力を得た。

この場で恐縮だが、ありがとうと言っておきたい。

さらに、自分の母親である、永嶋伊代(ながしまいよ)

あなたが自分を生んでくれたおかげで、今の自分がいる。

そのほかにも、同行した小隊隊員[階級は当時]、イサキ・ミカガイ少佐派遣隊隊長はじめ、金川崎(かながわ さき)大尉、ギガルテ・マリ大尉、キガイ・フラン中尉、西海平八郎(せいかい へいはちろう)中尉、パ・スケース少尉。

彼ら全員に賛辞を。

彼らがいなければ、自分はこうやって公表することが出来なかっただろう。


第1章 先遣隊は何処へ


惑星国家連合が発足した年を元年として、暦は作られている。

500年、連合会議、日本で言う国会が開かれたとき、一人の議員が提案した議案の審議されていた。

「地球探査議案」と今では言われているその議案こそが、今回の派遣を決定する議案であった。


「それでは決を採りたい」

一人、高台にある議長席から周りを見回している議長が言った。

「本議案に賛成の諸君は白色のスイッチを、本議案に反対の諸君は黒色のスイッチを押して欲しい」

議長が言ってから30秒後には、議長の後ろにある壁に人数が集計されていった。

「総議員数1530人中、賛成878人、反対652人。よって、本議案は可決されたものとみなします」

議長が手元にあったブザーを鳴らし、万雷の拍手が鳴り響いたその直後、軍務大臣が立ち上がり一礼をした。

すぐに彼女が出ると、外で待機していた部下に指示をした。

「派遣要員を集めろ。今すぐにだ」

「はっ」

敬礼をしてから、部下3名は散った。


翌日には、先遣隊といわれるロボット部隊が地球に向かって出発した。

彼らがもたらしてくれる情報を(もと)にして、人間が安全に着陸できる地点を探すことになっていた。


1日後、地球に到達したという電波が、超光速空間を経て伝えられた。

「電波によれば、地球は元の位置にあり、現在着陸地点を探しているということです。ですが、地球を取り巻く高高層圏に人工衛星の破片や、いらなくなった部品などが散乱しており、直接降りるのは危険という話です」

部下の一人が、大臣に報告した。

その情報は各軍基地にもたらされ、軍団長がそれぞれの対策会議を開いていた。

その中で、真っ先に手をあげたのが、第39軍団だった。

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