9.分からない。私
私はどうして周りに迷惑かけてしまうんだろう。
中学生の時も。いつもいつもどうしたらいいか分からなくて。自分なりに頑張った。
それでも上手く周りとやっていけない、あと一歩が踏み出せない。
どう思われてもいい、逃げたくなかったけど、耐えられなかった。
弱い自分が現れて
これでもうみんな私を避けるだろう
あの日みんなと仲良くなったのに。
また、自分で壊してしまった。
私は教室を飛び出して、またこの川辺に来てしまった。
「あれむぎちゃん?」
少し柔らかく、少し強めの声。
かれんちゃんは私を見ていた
また、過ちをおかしてしまった。
「また、何かあったんでしょ?」
私は目がさめたようにかれんちゃんの方に目を向けた。
「そんなに私ってわかるかな」
「わかる。」
かれんちゃんと今日の事を話した。
「そっかぁ、でも、私でもその状況なら逃げちゃうかも」
「え」
あのかれんちゃんが、逃げたい時なんてあるんだ。
いつもはっきり言葉にして相手に伝えて。
しかも今は会長をしてるなんて凄い。
「だからさ、むぎ、下手なんじゃなくて理解してないんじゃない?」
「なんでこうなったか、そうなったらきっとむぎは申し訳ないと言う。」
「うん」
「それだよ、別に分かったなら謝らなくていいし、いちいち謝ってたら大変だよ?」
「確かに」
私はそう思ったけれど、どうしても不安に勝てない。
あの頃からずっと
中学一年
初めて友達が出来た。
はなちゃんは私と嬉しそうに遊んでくれた
ある日はなちゃんが友達と話してるところを聞いてしまった。
「あのこ、話しててイラつくんだよね、おどおどしてるし、生理的に無理だわ。」
私は呆然とした。
「もう、笑うの疲れたよほんと」
私はその日からもう、迷惑をかけないと話すのをやめた、きっと私が話しても余計におかしくなるだけ。
それから二年生になっても部活はしていたけど、みんなとは距離をおいた。
もう、私が相手を壊さないように。
それからかれんちゃんとの事があった。
「そうだったんだね、あの時私も、なんでちゃんと言わないのか不思議だったよ」
「なんで知ってるの?」
かれんちゃんはまだ、私を知らない頃私の事を見たことがあってその時廊下でうつむいていた私を見つけたみたい。
でも、その頃はまさかあんな事になるなんて思わなかった。でも、それも私の行動や言動のせいかもしれない。
「ねぇ、ちょっと私に付き合って」
「いいよ」
かれんちゃんはそう言って私を掴んで、山近くまで歩いた。
「ここは」
ここは川辺から遠く離れた、30分くらいの場所にある神社。
その間私はどうしたらいいか、話さず歩いていた。
「ここね私辛いことがあるとよく来るの。どうしたらいいか分からなかったり、何かあった時はね。」
「だめもとだけど、神社の神様に相談するんだ、そうすると楽になるのよね。」
「私は学校の友達になんて相談できないからさ。」
「彼氏さんにも?」
「そう、私はいつも一人で考えて、一人で何とかしたいタイプだからさ。」
「そうなんだ。」
「あの時も来てさ、後悔したよ。ちゃんと話していればよかったよね。私が一人で考えすぎてたからかも。」
私はうなずくことしかできなかった。
「むぎもさ、相談してみなよ?」
「わ、私は」
「良いから、良いから」
「ええ、えと、神様こんにちは」
「ふふふ」
私は心の中で相談した。どうしたらみんなと仲良く出来ますか、どうしたら私は強くなれますか。
どうしても強くなりたいんです。
弱いなりに頑張ってますが、もう少し強さが欲しいです。
もし、力を貸してくれるなら助けてください。
せめてヒントでもいいです。
「お願いした?」
「う、うん、でも私こういうの苦手で、あまり信じてないんだよね。」
「それでもいいよ、見えないものを信じるって大変だよね」
見えないもの、そうだ私の身近にある、見えないもの、知らないもの
りょうたさんの事
でも、あっちは分かってた、なぜか私を
どうしてだろう。