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2.変わらない

あれから一週間が経っていた。

ここのとこずっとオリエンテーションばっかで正直飽きていた。

「みんなー席につけ」

相変わらずの先生の声

「部活の入部届け出してない人早く出せよー」

あ、そうだ

入学当時渡されたっけ

部活なんて入りたいところないしなー

帰って勉強しないとだし

「むぎちゃん」

「あ」

そんな時帰り際に声をかけてくれた

あれから全然話してなかった

「部活どうするの?」

「まだ、考えてない」

「じゃね」

「あのさ」

私が早く会話を終わらせて帰ろうとすると

「もしかして私うるさかった?」

「え?」

「なんか避けられてる感じしたから」

そうだけど、、そうじゃない

「そんなことないよ」

「良かった!」

私はこの空気を変えようと頑張った。

やっぱり友達なんてめんどくさい

「それでさ、部活どうするの?」

「入る気はないよ」

私が少しめんどくさそうに返したのが伝わったのか

「そっか、ごめんね」

「いいよ」

確かにこないだ話したけどあれで友達になったわけじゃないし

私も一人がいいから

「私さ、陸上部にはいるからもし良かったら一緒に入らない?」

「え?でも、私走らないし。」

ほんとは好き。

けど、言わないだけ

「でも、昨日川辺て走ってなかった?」

なんで知ってる!?

「え?私じゃないよそれ」

「そうだったよ、むぎちゃんだった」

「ほんとは言いたくないんでしょ」

「だったらごめん」

「私も前まで隠しててさ、でも私の友達が走るの好きでさそれから一緒にしてるんだけどさ。」

なんか、ほんとやめて

そうか、あの川辺他にも知ってる人いたんだ

「もう帰るね」

「そうだ、くるなら事前に教えてね!」

「私待ってるから」

どんだけ仲良くなりたいんだよ

私は帰りたいし、仲良くなりたいとも思ってないから

「じゃね」

そう言ってどっか行ってしまった。

彼女には悪気はないんだろうけど、

私からしたらやめてほしい

一人でいたい。

その後学校を出るとき

教室から少し離れたトイレから聞こえた

放課後だからなおさら人もいなくて声が少し聞こえた

「そーいえば私のクラスに一人さすごい浮いてる人いるんだよー」

「ほんと?」

嫌な予感がした

「誰だっけ、えーっと、そうそうつむぎって人」

やっぱり私だ

「ずっと一人でいるんだよね。」

「こわーー」

なんで一人でいることがそんなに駄目なのか

どうして

「そんなことないと思いますよ」

え、今誰かトイレに入っていった

「あれ、あなた、確か生徒会委員長のみゆさん?」

「別にただの会話だよ」

そういって女子生徒二人は慌ててどっかいった。

その時私の心の声が

「みゆって、まさか」

その時廊下に声が響いて

「あ、あれむぎちゃん」

彼女も慌てて顔を隠そうとしてる

「その、私は許せなくてあんな風に影でこそこそ」

「むぎちゃんの事知ってるわけでもないのに」

でも、私もみゆちゃんと仲良くなった覚えもなく

余計な事をしたと思ってしまった

「なんでそうやって余計な事するの」

「え」

「意味分かんない、そうやってヒーローになったつもり?」

「ちが、、私は」

「私の事知らないのはあなたも同じでは」

いってしまった、私は感情に流されて

「だよね」

「ごめんね」

「ばいばい」

そんなつもりはなかったけど、私も思ってた

馴れ馴れしいと

それから一ヶ月彼女はずっと私を避けている

でも、それで良かった。好かれるより、一人のほうがいいから

「ねーねみゆちゃん」

毎日誰かがあの子を呼んでいる

それでも彼女は笑っていた

こないだのことがなかったかのように

私は悪くない、ただ一人でいたいだけ

そう思っていた

「私って」

そう放課後の誰もいない教室でつぶやいた

やっぱり一人の方がいい


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