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凪の歌  作者: 仙葉康大
第四章
31/52

Cクラス

 入学式の翌日、登校した私は、下駄箱のそばにある掲示板を見て、自分の名前を見つけた。


 安西熱美、西園寺怜夏、水野凪、宗谷果矢。以上の四名は、入学式の秩序を著しく乱し、桜水の伝統に泥を塗った。よって、より一層厳しく指導に当たる必要ありと判断し、今年度は特別にCクラスを設置し、問題児四名にCクラス所属の処分を下すものとする。


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「おはよう。問題児諸君」


 凛さんが教壇に立って言った。私達は起立して挨拶を返す。着席。机と椅子はそれぞれ四個しかないので、教室はとても広く感じられる。隅にピアノがあり、四面ある壁の一面が鏡張りで、黒板は音楽室にあるような、あらかじめ五線譜が描かれているものだ。


「分かっていると思うが、お前ら、まず私と澪に感謝しろよ。昨日あの後、何人もの偉い人のところへ行って、退学処分だけは免れるよう頭を下げたのは、私と澪だからな」

「ありがとうございます。あの、でも、どうして澪先輩が?」

「上級生の中でもツートップが澪と樹理だからだ。生徒の代表みたいなものだ。桜水の生徒が大きな問題を起こしたときは、あいつが謝罪しないといけなくなる」

「あの樹理って女は? ツートップの一人なんだろ? 謝らないでいいのかよ?」


 果矢が頬杖をついたまま言った。


「馬鹿言え。樹理を連れて行ったら、謝罪どころじゃなくなる。あと、果矢。樹理先輩だ」

「フン」


 確かに、樹理先輩はむしろ相手を怒らせそう。あの人、常日頃からはっちゃけてるんだろうな。


「とにかく澪には礼を言っておけ。あと、今日から朝の清掃が始まる」


 下級生は毎朝、七時十五分から八時四十五分まで一時間半、校内の掃除をすることになっている。清掃初めの今日だけは、清掃担当場所の発表やら説明やらの関係で、八時から始まる。


「で、お前らの担当場所だが――」



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