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のびる袋
黄色い花が咲く頃に
いつもすれ違う交差点
思ったよりも遠くて遠くて
長くて速くておっきいの
とてもじゃないけど
急に立ち止まり君はいきなり座り込んだ
僕はそれに気づかず話し続ける歩き続ける
道端に綺麗な花が
僕はふいと思い出して隣にいるはずの
ぼうっとした自分が嫌いで
認めたくないから近づかないで
「こ ん な 僕でも来れたんだから キ ミ にもできるよ」
がんばって!
ふわーって、もういっかなーって、
どうせあとでくるんなら
こなかった君は僕の中で笑ってた
混沌としたマグマの中
目を凝らしても
僕を写す鏡だけは正直な答えを返してくれて
惨めに砂糖をねだる
ひとにぎりでいい
袋いっぱいに詰めさせて