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魔法少女の敵の親玉やってます  作者: 気乗りしないお調子者
5/9

5話 2〜3/30年目 その少女、母を守るために真似をする

あんまり書く気なくてすみません、遅れました

「誤算だった」


そう言わざるを得ない

まさか優綺から溢れ出た力が血漿石を取り込むことで人格を得るなんて


「血漿石を元にした魔法少女は廃止、代わりに宝石に変えよう」


そして血漿石から生まれた彼女を名前が決まるまでファーストと呼ぶことにした


そう決めて1年目は終わった


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ファーストは泣いた、やっとお話しできると思っていた母親は目覚めてすらおらず、なまじ早くファーストとして目覚めてしまったために長い時間待たなければいけなかった


「ママ…早く起きて」


声をかけても全く反応がない

反応がなくても周りは進んでいく

この日も魔法少女が現れた


「ねえヒスイ!アレが親玉ってこと!?」

「あぁ、アレがある限りトレイターは生まれ続ける」


黄色をメインにした衣装を纏った魔法少女と小人のような髪が電気のようにピリピリしている小さな生物が魔法少女の肩に乗っていた


「また…魔法少女」


あぁ…ぁあ!世界は私を、ママを許しはしないのかな


「何をしに来たの?人間」

「ッ!?」


ファーストの声に魔法少女は声のする方に顔を向けた


「気をつけろ!あいつ、あんな姿をしてるけど立派なトレイターだ!」

「トレイター!?まって!あの子本当にトレイターなの!?」

「あぁ、あの気配、それに匂いもトレイター特有のものだ!」

「嘘…」


だって、あれではまるで

どこまでも悲しそうな顔を、自分たちを見る目が親の仇を見るような

あれではまるで


「人間みたいじゃない」


ファーストは冷めた目で魔法少女と小さな生物を見ていた

これで何人目だろうか?両手で足りる程度だがファーストが生まれてから何度も魔法少女はここに来た

やっぱり………ここで倒す


瞬間、ファーストの体にトレイターが集まる、時にはベチャっと音がなり、ヒュッと風の音がし、ぴちゃんと水の滴る音がし、パチパチと火が弾ける音がする

魔法少女はその一瞬を見逃さないように目を向けている


次第にファーストの体を覆っていたトレイターは黒い光となり、ファーストの服へと変貌した

簡素な黒いワンピースから肌の露出が少ない赤と黒のゴシックドレスに変わっている、頭には顔の顎から上を見えなくする黒いヴェールをかぶっていた


「ママに、手を出さないで!」


タン!


ヒールの底を地面に叩きつけると、ふわっと広がった袖口に地面から這い出たトレイターが絡みつく、1秒にも満たない時間でその袖口からは3本ずつ腕が伸びていた

同時、6本の腕は黒い光をまといながら魔法少女へと伸びて行く


「うわぁっ!?」


ギリギリで避けた魔法少女は腕がぶつかった地面を見て放心した


力が強いわけでもなく、かといって追いかけてきているわけでもない

触れた地面が黒く変色していたのだ

綺麗な直径2mの円が完成すると、そこから更に手が伸びてくる

1.2.3.……10本もの腕が魔法少女へと伸びていくーーー




最後に残ったのは黒い腕に纏わり付かれたボロボロの魔法少女とファースト、そして魔法少女の近くにいた小さな生き物だけであった

魔法少女の体を黒い影が侵食していき、全身を包み込むと唐突に弾けた


「これで、お前は魔法少女としての才能を無くした、やっぱり人間には過ぎた力だったよ」


魔法少女を手放すと同時、ウィッチワールドから姿を消滅させた


「私一人じゃ少し厳しいかもしれない…何か策を…」


と、そこでファーストは思い立った

魔法少女という文字と自分達をトレイターと呼んでいた事を

だがどれだけ考えても魔法少女の力の質がトレイターとよく似ていて、だけど根っこが根本的に違うと

ファーストにとって、トレイターと魔法少女のどこが違うのか謎で仕方がなかった

だったら、もしかしたら


「この手に入れた宝石を利用して私の魔法少女を作れるんじゃないか?」と


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数日後、某所の一軒家にソイツは現れた


黒いマントを靡かせた人形のように小さな存在、髪の毛が長く、口元以外は影で隠れてよく見えない

だがよくわかるのは、体は人形のように人の形をとってはいるが生物としては生きているとは定義できないだろう


「そこの根暗そうな娘、魔法少女の敵になってみないか?」


と、ソイツは言った

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