表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不老不死な魔王×勇者の異世界転生生活  作者: 冬野 冷
第一章 転生<脱ニートを目指して・・・・・・>
7/26

第5話 いざ、転生!

「・・・・・・さて、青空がきれいな昼になったよ。カルト、何か思い残したことはある?」

「いや、特には・・・・・・ない、よな?」

「・・・・・・もう1度確認する?」


この日、彼らはいよいよ転生する・・・・・・全ては立派な社会人になるために。そう、転生するのだ。しかし、彼らはいまだに転生できていなかった。さあ、転生するぞというときに、不安になっていろいろ確認しに行くのだ。先ほどからこのやり取りを20回くらいは繰り返している。


「よし、さあ転生しよう。」

「・・・・・・ちょっと待て。結界、ちゃんと張られてたか?」

「・・・・・・それ、さっきも確認しに行ってたよね。」

「いや、だってさ、いざ転生するってなると不安になるだろう?」

「それはわかるけどさ・・・・・・。」







なかなか転生ができない元魔王と元勇者だった。







――――――――――







「・・・・・・さて。月がきれいな夜になったよ、カルト・・・・・・。」

「な、なんだよ。」

「もう、いいよね。」

「・・・・・・なんか、ごめん。」


 天輝はやたらと確認に行くカルトにキレていた。


「じゃあ、この中に入って。」

「・・・・・・なあ、これって・・・・・・。」

「棺桶だよ?」


天輝とカルトの前には、2つの棺桶。これは、天輝が作った特別製である。


「何で棺桶・・・・・・。」

「この中に入って蓋を閉めて、横になってて。僕が魔法陣を起動させたら、転生してると思うから。次に目を覚ました時には、赤ちゃんだよ!」

「そ、そうか。」

「さあさあさあさあ、入って蓋閉めて横になりやがれ。」

「ア、アマキ、怒ってるのか?怒っているんだったら謝るから。だから押すな!」

「もう、言うことを聞かない悪い子にはこうなんだぞ。どりゃー。」

「がはっ!」


天輝はなかなか棺桶に入らないカルトを抱えて、棺桶に投げ入れた・・・・・・。ドガゴーーーーーードゴンガコッ、という音が聞こえたが天輝は気にせず蓋を閉め、自分も棺桶の中に入る。


「転生の魔法陣起動しましたー。転生開始まで、後60秒ー。」

「おい!アマキ!ごめんって。悪かった!」

「44ー、43ー、42ー・・・・・・。」

「ちょっ聞いてるのか?アマキ!」

「29ー、28ー、27ー・・・・・・。」

「謝るから!無視するなよ!」

「10ー、9ー、8ー・・・・・・。」

「ごめんなさい俺が悪かったですだから無視しないで!」

「3ー、2ー、1ー、転生開始ー。」

「アマキーーーーーー!?」







―――――――――――――







「「ほぎゃあー、ほぎゃあー」」

「奥様、お生まれになられましたよ。双子の男の子です。

「あぁ。元気な声ね。ねえ、お顔を見せてほしいわ。」

「ええ、もちろんお見せいたしますよ。・・・・・・どうぞ。」

「まあ、この子達、もう目を開いているわ。見えているのかしら・・・・・・。」

「おい!生まれたのか!」

「あらあなた、走ってきたの?息が切れているわ。」

「そんなことはいいんだ。私にも顔を見せてくれ。」

「ふふふ、そんなに急がなくても逃げたりしないわ。はい、見て、双子の男の子なの。」

「・・・・・・目が開いているな。」

「ええ、そうなの。この子達とってもきれいな目を持っているの。それに、髪もきれい。」

「・・・・・・よし、名前を決めたぞ!」

「あら、なんていう名前なの?」

「漆黒の髪と紫の目の子がルディウス、白銀の髪と赤い目の子がアルディスだ。」

「じゃあ、ルディとアルね。」

「ああ。」

「ルディ、アル、これからよろしくね。」


 生まれたばかりの2人の赤ん坊は、その言葉に返事をするかのように微笑んだ。







こうして、元魔王と元勇者は、無事、転生することができたのだった。







転生後の名前が思いつかなくて……。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ