表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不老不死な魔王×勇者の異世界転生生活  作者: 冬野 冷
第一章 転生<脱ニートを目指して・・・・・・>
5/26

第4話 転生をする準備をします!

「さて、カルトも泣き止んだし、これからどうするか考えようか。」

「だからっ泣いてないって言ってんだろ!」

「はいはい。そういうことにしといてあげる。」

「だからっ!」


ちなみに、カルトは一晩中泣き続けていたので目が赤くなってしまっている。


「あー分かった分かった、お前は泣いてない、これでいいでしょ。」

「なんか、馬鹿にされてる気が・・・・・・。」

正解である。






「とりあえずーこの魔法陣をいじろっか。」

「はぁ!?」

カルトは正気かよこいつという目で天輝を見る。

「いや、この魔法陣はいじらなきゃダメなんだよ。」

「どういうことだ。」


 天輝いわく、この『転生』の魔法陣はまだ不完全で魔法陣の空白部分を埋めることで、初めて『転生』の魔法陣として機能するのだとか。


「へぇー。そうなんだな。で、この空白部分に何を入れるんだ?結構、空白のところがあるが・・・・・・。」

「うん?あぁ、そーだな・・・・・・。例えば、今の見た目を来世でも同じようにするか、とか。」

「そ、そんなことができるのか!?」

「うん。」


他にも、今使ってる魔法『アイテムボックス』を中に入れている物ごと引き継いだり、今の体質を引き継いだり、今の身体能力を引き継いだりもできるよ、と天輝はつづける。その言葉を聞くたびに、カルトの顔が引きつっていく。


「じゃあ、とりあえず容姿は引継ぎっと。」

「ちょっと待て、さすがにそれはまずいだろ。」

「?何で?」

「だって・・・・・・俺たちは一応魔王と勇者だろ。」


そう。つい忘れがちになってしまうが、彼らは元魔王と元勇者である。・・・・・・たとえ、森の奥深くにある家で、だらだらとゲーム三昧の生活を送っていたとしても。仮にも魔王と勇者であったならば多くの人に見た目を知られているはずだった。


「あぁ。それは大丈夫。みんな、僕たちの姿をはっきりと知っている人はいないから。」

「ん?なんでそんなこと知ってんだよ。」

「実際、街に行ってきたから。」

「はぁ!?」

「別に問題なかったよ。」

「・・・・・・」


カルトにはもうツッコミをする気力がなかった。そして、天輝の魔法陣いじり、もとい作業は続いていく。


「・・・・・・あぁーーーー!!めんどくさい!!相談しながら作業するの、めんどくさい!!もう、全部引継ぎでいいよね!!」

「・・・・・・あぁ、うん。」

「よしっ!言質はとったから、あとからだめって言っても変えないから。」

 じゃあ、ちゃっちゃと済ませちゃうよ、と言って5分ほどで魔法陣を完成させる。


「できたよ~。ちなみに、僕とカルトは双子として転生できるようにしたから。初めから一緒にい方が、探す手間がなくなるでしょ。疲れた。すっごく眠い。さすがに徹夜した次の日に魔法陣組み立てるのは、きつかったかな。ふぁ~。」

「そりゃそうだろ。魔法陣の組み立てには、何故か体力が奪われていくんだ。普通、徹夜して魔法陣組み立てたら倒れるぞ。すごく眠いで済んでる、お前がおかしいんだ。」

「徹夜したのはどっかの誰かさんのせいでしょ~。」

「そ、それは・・・・・・。」

「ま~い~や。カルト、まだ眠くないんだったら、この家がほかに見つからないように結界張っておいて。あと、魔族の国に今迄物資を送ってきてくれていたお礼と、僕たちが転生すること、伝えといて~。僕、寝るから~。」

「はいはいって、もう寝てるし。・・・・・・さて、俺も頑張りますか。」







 こうして、元魔王と元勇者の転生の準備は着々と進んでいくのだった。







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ