表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
牡丹の花束  作者: 柊 さつき
9/22

8話

―只今から、スタンプラリーを始めます。出場される方は、本部前までお願いします―

「行こうか」

「うん」

万華鏡の屋台を、気ままに覗いていた二人に、アナウンスの声が届く。本部前には、エントリーした人たちが揃う。

「巴のことだから、大丈夫だとは思うけど、それで走るの?」

「うん。足が見えてもいいように、ステテコを短くしたものをはいてるし」

そういう問題ではないだろうと、内心突っ込むが、巴は天然だったと美咲は思い直す。

「頑張ろうね」

「そうね。是が非でも上位に入らないと!」

美咲の並々ならぬ気合いを、巴は不思議に思い尋ねる。

「何かあったの?」

「それは……」

「巴ちゃん、負けたら罰ゲームね」

美咲が言葉を濁していると、またしても突如現れる海。巴に透とのやりとりを言いたくなかった美咲は、海に感謝した。

「え?罰ゲームって……」

そのとき、スタートの合図がかかる。

「それでは始めます!よーいスタート!」

みんな一斉に動き出す。クイズ式のスタンプラリー、足の速い遅いはあまり関係ない。

「まぁ、俺が勝つとは思うけど、俺が負けたときのために、罰ゲームを一応考えておいてね」

海いわく、罰ゲームがあった方がおもしろいからだそうだ。嫌みを残して走り去る。

「ねぇ、巴」

「ん?」

「なんだか腹立つわ。あの人……」

「そうね」

静かに怒りのオーラを出す美咲に、巴は着ている着物の柄のように流れるように笑う。

「あいかわらずね」

そんな巴に少しは頭にこないのかと、美咲は呆れた顔をする。


地図を見ながら、第1ポイントに到着。高台にある第1ポイントは、ジャンルの幅広いクイズ。二人に出されたのは、比較的簡単なものだった。

第2ポイントは、お皿にある大豆を10粒、隣にある口の小さな瓶に入れること。これがなかなか難しい。巴は着物の裾が邪魔にならないように、たすき掛けをして挑む。

ポイント移動中、巴は向かいの通りを走る海を見かけた。とても真剣な海の姿に、巴の胸はドキッと波打つ。視線を感じたのか巴に気がついた海は、にっこり笑って手を振ってきた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ