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第5話 長い一日2

こんにちは(゜▽゜)/

さあ新キャラも出たのでまずはプロフィールを‥



空野葵(そらのあおい) 17歳

誕生日 1月20日

身長152cm

肩まで伸びた黒髪と整った顔立ちが印象的、性格はおとなしいが怒ると恐い。



山田陸(やまだりく)

18歳

誕生日 6月1日

身長170cm

がっしりした体格で髪は黒髪で少しくせ毛のある髪型、周りをよく見ており、なかなか鋭いところがある。



こんなところです。では、本編をどうぞ~

時間は流れ、放課後。由宇は葵に、

「ねぇ、時間はあるかな?」

と聞いた。

「え?‥‥うん、大丈夫だけど」

まだ少し沈んでいる様子で葵が答えた。




今二人は学校の屋上に続く階段にきていた。

「神威から聞いたんだ。ゆっくりできて気持ちを落ち着けるのにぴったりの場所」

「‥もしかして旧校舎の屋上?」

この翔星しょうせい高校は新校舎と旧校舎があり旧校舎は現在部活動の部室として使われている。旧校舎の屋上は立入禁止となっているが鍵はかかっていない。しかし意外に鍵が開いていることはだれも知らずたまたまそれに気がついた神威はこの場所を気にいっていた。

「うん、普段は誰も来ないからね。休んだり、考え事するのにいいらしいよ」

二人は屋上に続くドアを開けた。今日は天気もよく綺麗な青空が見えた。屋上には入口に背を向けるようにベンチが一つ置いてあり。日差しから守るための小さな屋根がついていた。

「座ろう?」

由宇はそう言うと葵を見た。

「‥‥うん」

葵は少し戸惑いながらも頷いた。




ベンチに座ったはいいが何から話そうか由宇は悩んでいた。

(う~ん、どうしよう‥‥なんて言ったらいいのか考えてなかったなぁ)

ふと視線を感じて隣を見ると葵がこっちを見ていた。

「どうしたの?」

由宇は微笑みながら聞いた。

「え?‥‥いや‥その‥‥綺麗な髪だなぁって思って」

そう言うと葵も少し微笑んだ。しかし何か違和感のある笑い方だった。

「葵‥‥神威がいなくなったから寂しい?」

由宇は微笑んだまま尋ねた。途端に顔から笑みが消えた。

「‥‥うん、ずっと一緒のクラスで一番仲がよかったからね」

由宇は真剣な顔をすると、

「たぶん神威も同じだよ」

と言った。

「え?」

葵は顔をあげて由宇の方を見た。

「いきなりだったんだもん、誰でも混乱するよ。友達に会えなくなるのは辛いけど‥でも神威なら次に会う時に不安にさせないようにいつまでも落ち込まないようにすると思う。だから‥葵も元気出して?次に会えた時にいっぱい文句言って困らせてあげればいいわよ」

そう微笑むと葵の頭を撫でた。

「‥‥うん、そうだよね‥‥ありがとう由宇。なんかすっきりした」

そう言うと葵は由宇に満面の笑顔を向けた。これなら大丈夫だろう。

「ねぇ、由宇?」

「ん?何?」

「一緒に帰らない?」

「うん、もちろんOKだよ♪」

二人はお互いに笑顔を浮かべると屋上を後にした。





私は陸と葵と一緒に歩きながら心の中でやれやれといった感じで前を歩く二人を見ていた。下校時間ということもあり周りには私達と同じように下校中の人達がちらほら見える。

『さっきはお疲れ様』

神子が私に話しかけてきた。

『葵のこと?』

私は頭のなかで答えた。『ええ、あれだけ沈んでたのにもう元気になったんだから。私にはあんな気のきいた言葉は出てこないわ』

『そうかな、ただ思ったことを口にしただけなんだけどな』

私は少し笑みを浮かべた。

『そう、なら尚更凄いわね』

神子の声はどこか楽しそうだった。

「‥‥あ!!」

すると葵が突然驚いたような声を出して前方の歩道橋を指差した。すると歩道橋から小学生くらいの男の子が身を乗り出して落ちそうになっていた。母親は知り合いらしい人物と話しているらしく気付いていない。

「おいおい、あれやばいんじゃ‥‥」

陸がそう言った瞬間私は走り出していた。

「‥‥え?」

葵が驚いたように目を点にしていた。

私と歩道橋までは約30m、すると男の子はついに体の重心が偏り本格的に落ちる態勢になっていた。

(‥‥間に合え!!)

そこからはまるでスローモーションのようだった。母親がようやく気がついて男の子を掴もうとするが間に合わず、男の子は頭から落下し始めた。私は車道に出ると走ってくる車を次々と避けながらぎりぎりで男の子を抱き抱えると素早く歩道に飛び込んだ。まるで親猫が子猫を守るための動きだった。

「‥‥はぁ‥‥はぁ‥‥大丈夫?」

肩で息をしながら男の子に話しかけると、

「‥うん‥ぐすっ‥‥ありがとう‥お姉ちゃん」

と涙目ながらもお礼を言ってきた。すると母親が走ってきた。

「和也!!大丈夫!?怪我はない!?」

そう言うと母親は私に何度もお礼を言うと帰っていった。

しばらくして葵と陸が駆け寄ってきた。

「由宇!!大丈夫!?」

「‥‥まったく、無茶しやがって」

私は笑顔で二人に大丈夫だと言うと立ち上がった。

「でも凄かったね。由宇って凄く足が速いのね!!しかもあの動き!!まるで猫みたいだったよ!!」

と葵が興奮気味に私の手を握りながらキラキラと目を輝かせている。

「‥あはは」

私は苦笑いしつつさっきの体の反応に若干の戸惑いを感じていた。なぜあんな動きができたのだろうか。




葵と陸と別れて家に帰ると、自分の部屋に入り部屋着に着替えてベットに腰掛けた。

『ねぇ神子、さっき何だか猫みたいな動きができたんだけどさ、あれも一体化によるものなの?』

神子に確認のために話しかけた。

『ええ、そうよ。おそらく私の猫としての力ね。たぶん普通の人間にはできないこともできるわよ?たぶん勘も鋭くなっただろうし、高い所にも簡単に飛び乗れるでしょうね』

私は素直に驚くと同時に不安がよぎった。もし私の考えが正しいなら‥‥

「ただいま~」

ちょうど由香が帰ってきた。なぜか急いだように階段を上がってくる。私が不思議に思っていると部屋のドアが開いて由香が入ってきた。

「ねえねえ、神子ちゃんいる?いいもの見つけてきたよ!!」そう言うと手に持っていたものを目の前に差し出した。

「‥‥‥‥」

‥‥なぜだろう、それから目を離せない。妹が持ってきたもの、それはおそらく今の私にとって一番に興味を惹かれるもの‥‥そう、それは“ねこじゃらし”だった。

「あれ?お姉ちゃん?どうしたの?」

妹が不思議そうに聞いてきたが今の私にはその質問すら届いていなかった。ぴょんと耳と尻尾が現れると同時に私はねこじゃらしに飛びついていた。

「ええ!?お姉ちゃん!?」

妹の驚いた声がしたが関係なかった。私は我を忘れ普通の猫と同じようにひたすらねこじゃらしで遊び続けた。そしてそのまま私の長い一日は終わったのだった。

次からは笑いをたくさん取り入れていきたいと思います。

また、ご意見ご感想、リクエストでもいいのでどんどん教えてください!お待ちしております!

では次回をお楽しみに~

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