番外編2 さあ、仲良くしよう
白夜「いけない…なんかキャラが多くなって一人一人のイメージが不安定になってきた…」
由宇「大丈夫?私変なこと言わないわよね…?」
神威「ちなみに登場人物が多いから番外編では台詞の前に名前をつけます」
白夜「では、本編いってみよう!」
-優斗Side-
オレは今、由宇さんの家に行くために彼女の横に並んで歩いている。
由宇「さてと、一応推測だけどあなたはたぶん元々男の子じゃなかった?」
優斗「!!」
オレは驚いて思わず立ち止まった。
振り返りながら由宇さんはにっこり微笑む。
由宇「やっぱりね、男の子みたいな喋り方だし、何よりあなたの精神がそうだったからね」
精神?魂のことかな?オレはまだ再起動しない頭で精一杯考えた。
由宇「………」
由宇さんがオレをじっと見つめている。美人に見つめられるのは…何だか恥ずかしいのだが…
由宇「成る程ね……あなた、猫と一体化してるのね」
-由宇Side-
由宇「成る程ね……あなた、猫と一体化してるのね」
私がそう言うと彼は目を丸くして驚いた。
優斗「な、なんでそれを…」
由宇「私も普通の人間じゃないからね」
私は再び歩き出した。時々振り返ってみるとちゃんとついてきてくれていた。
それからしばらくして私達は家につくと、リビングのソファーに向かい合う形で座った。
由宇「まずは、あなたのお友達を呼ばなくちゃね」
優斗「でも携帯はまだ充電が不十分だし…」
由宇「ここは私に任せなさい」
優斗「?」
可愛く首を傾げる彼が可愛くて思わず頭を撫でたくなる。おっと、まずはお友達を呼ばないと。
私は髪どめを外し神力を解放する。そして街中を覗いて二人を探す。
由宇「見つけた!」
この家からあんまり遠くない。私は二人に話しかけた。
由宇『あなた達、優斗君のお友達ね?』
舞『……え?なにこれ!あんた誰よ!』
姫神『………!』
一人はかなり気が強い子みたいね。もう一人は落ち着いた感じね、おとなしそう。
由宇『今から場所を送るから二人とも家に来なさい。優斗君もいるから』
そう言うと私は二人に街の地図のイメージを送った。私の家には印しがつけてあるからわかるだろう。
由宇「さてと、二人が来るまでお話しましょうか」
私は優斗君に微笑んだ。
-優斗Side-
由宇さんはポニーテールにしていた髪を降ろすと目を閉じて何やら呟いた。どうやら舞達と話しているようだけど…どうやってるんだろうか…超能力か?
由宇「さてと、二人が来るまでお話しましょうか」
よし、まずはこの人が一体何者なのか質問しよう…
優斗「あなたは一体何者ですか?」
オレは単刀直入に質問した。すると彼女は笑顔でこう答えた。
由宇「立場がちょっと違うけど私もあなたと同じく、猫と一体化してるの」
…はい?
イマナントオッシャイマシタカ?
優斗「…えっと?それって…?」
由宇「こういうことよ」
由宇さんの頭に三角の白い猫耳が、さらにしっぽも現れた。
優斗「…え?…あれ!?」
オレは必死に状況を整理しようとしたが頭がうまく働かない。だってそりゃそうでしょ。目の前にいる美人の頭に自分と同じ猫耳って…可愛いけど…じゃなくて!
優斗「えっと?なんであなたに猫耳が?今までなかったのに…ナンデデスカ?」
由宇「えっと…頭から煙が出てるけど大丈夫?…耳は普段隠してるから周りの人にはわからないようにしてるの」
なんですと!そんな方法があるのか!ぜひ教えてほしいものです!そうすればうちの学校の変態達も少しはおとなしく…
ピンポーン
由宇「あら、来たみたいね」
オレと由宇さんは二人で玄関に向かうと扉を開けた。
そこには予想どうり舞と姫神がいた。
由宇「いらっしゃい、舞さんと姫神さんね?」
舞「………」
姫神「……えっと………はい」
あれ?珍しく舞が静かだ。普段ならもっとこう……
舞「この…馬鹿ああああああああああああああ!!」
優斗「ミギャアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
やっぱり……舞の不意打ちともいえるアッパーをくらい、オレは意識を手放した。
-由宇Side-
私はなんとなくこの展開を予想してはいたけど……実際に見ると凄い迫力ね…
舞「私がどれだけ苦労したと思ってんのよ!あんたの荷物私が持ってきたのよ?この馬鹿!」
優斗「……きゅ~」
優斗君は目を回して倒れており舞さんがそこに馬乗りになって更に追い撃ちをしようとしている。
由宇「……ハッ、止めなきゃ!やめて舞さん!優斗君のライフは0よ!」
私が止めに入りやっと舞さんは落ち着きを取り戻した。
気絶した優斗君をソファーに寝かせて私は舞さんと姫神さんに今までの説明をした。
舞「…成る程、じゃあ、あなたも耳と尻尾があるの?」
由宇「ええ、ほら」
私が耳と尻尾を見せると二人とも顔を真っ赤にした。舞さんにいたっては鼻を押さえている。
舞「……ぐっ、なんて破壊力!優斗とはまた違う魅力が…」
姫神「………(カッコイイ)////」
私は苦笑いを浮かべながら月曜日まで家に三人を泊めることにした。
舞「……よろしくお願いします!お姉様!」
由宇「…お、お姉様はちょっと…」
姫神「……よろしく……お願いします」
-優斗Side-
何だかいい匂いがしてオレは目を開ける。おそらく食事の準備でもしてるのだろう
すると目の前に由宇さんに少し似た顔の少女がいた。
由香「あ、起きた?」
優斗「あれ?……誰ですか?」
少女は黒髪をポニーテールにまとめて少し細い瞳を輝かせながらオレを見ている。
由香「私は天野由香、由宇お姉ちゃんの妹だよ」
ほう、由宇さんには妹がいたのか…あれ?なんでそんなに好奇心旺盛な瞳でこっちを見てるんですか?
由香「ねえねえ、その耳触らせて!お姉ちゃんのよりも柔らかそう…じゅるり」
嫌な予感がする。最後のは聞き間違いじゃないですよね?オレのセンサーが警報を鳴らしてますよ!?
優斗「えっと……それは勘弁して…」
由香「いいじゃない…ちょっとくらい…うふふふふ」
優斗「い、いやあああああああああああああああ!!」
オレの叫びを聞いた由宇さんが部屋に来なければオレは大切な何かを無くしていたかもしれない…
その後、リビングで夕食を食べながら改めて自己紹介をした。
優斗「改めて、オレは大島優斗、ある悪魔…げふん!…先生の実験に巻き込まれてこうなっんだ」
<ある先生とは橘光先生のことだ!彼女のことはun?happy life本編を読もう>
舞「私は音無舞、優斗とは幼なじみよ。よろしく」
姫神「……えっと……姫神麻衣です……舞ちゃんと優斗さんの友達です…」
由宇「じゃあ私と由香は知ってるから残りの二人を紹介するわ。まずは神威ね」
神威「ああ、俺は天野神威、由宇とは…まぁ、双子みたいな関係だ。よろしくな」
神威さんはなんというかまさにイケメンと言っていいような顔をしている。由宇さんと同じ目の色が更に魅力を引き立てている。
優斗「そういえば、あと一人は?」
由宇「いるわよ、神子?」
由宇さんの横に真っ白な猫が現れた。オレ達は思わず呆然とした。
神子『はじめまして。私は神子、猫神よ。今は由宇と一緒に暮らしてるの。よろしくね』
オレはもはや何が起きても絶対驚かなくなる自信がついた気がする……ついに神様と出会うとは…
舞「………か」
全員「……か?」
舞「可愛い~!」
神子『きゃあ!?』
舞は神子さんに飛びついた…って何してんだああああ!!一応神様だぞ!!
舞「何これ~!!お持ち帰りしたい~」
神子『ちょっと~由宇~助けて!!』
舞はひたすら頬を擦り付けながら真っ白な猫神の体を堪能している…
由宇「…神子のこんな姿初めて見たわ」
天野一家は唖然としてその様子を見ていばかりだった。
優斗「おい、舞!そろそろ放して……」
舞「うっさい!」
優斗「…すいません 」
鬼の顔が見えるオーラで睨まれてオレはそれ以上何も言えませんでした……そこ!笑わない!
こうして何とか一日目が終了したのだった……やれやれ。
白夜「やっちゃった……ついに神子までも……」
由宇「…私なんてあの有名な台詞を言っちゃたわよ?」
神威「白夜のテンションがはやくも狂いだしたな」
白夜「やばい、楽しい…楽しい!今なら何でも出来そうな気がする!!」
由宇「あ~あ、ついに壊れたわね」
神威「大丈夫なのか?優斗達が次回どんな目にあうかしんぱいだ…」
白夜「あはははははははは!!」