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第14話 分裂

こんにちは(゜▽゜)/


 すいません書いたのが夜中と朝早くだったので少しぐだぐだです(汗)

 

 清々しいほどの土曜日の朝、由宇はいつもの起床時間を過ぎても起きていなかった。


『由宇?朝よ?』


 神子が由宇を起こしにかかるが由宇は呻き声をあげるだけだった。


「う~~‥‥頭痛い‥‥」


 由宇の顔は赤く、明かに風邪を引いているのがわかった。


『昨日暑いからって下着姿で寝るからよ』


 珍しく神子が呆れた様に話しかけていた。


「うっ‥‥ごめんなさい」


 由宇は何も言えずにただ落ち込むばかりだった。


『由宇、大丈夫か?』


 今度は神威が話しかけてきた。もう一人の自分として心配してくれているのだろう、と由宇は感じてできるだけ明るく言葉を返した。


「大丈夫、すぐによくなるよ。心配してくれてありがとう」


 神威はそうか、と言ってそれ以上何も言わなかった。


 今日は由香が家にいないので結果的に由宇以外は家に誰もいないと言っていい。

 神子はほとんど表に姿を現さないので普段から一緒にいるという実感が無い。

 神威にいたっては自分自身である。最近自分と会話をするという奇妙な経験をしているが姿を見せられないことからやはり実感がない。



「‥‥はぁ」


 私は風邪をひいてベットのなかで酷い頭痛と倦怠感に苛まれている。


「‥‥そうだ、昴なら‥‥」


 そう思って携帯を取り出して昴にメールを送ろうとする。


『ちょっと風邪引いて調子が悪いから‥‥』


 と、ここまで打ってるから手が止まった。


(‥‥風邪引いてさびしいから来てなんて‥‥恥ずかしくて言えない!)


 携帯をベットの脇に置くと深くため息を吐いた。


‥寂しい


 何でだろう、一人でいるのは不安で仕方ない。


‥‥何故?


 自分の手が震えているのに気付いた。


‥‥怖い


『由宇?どうかしたの?』


 神子が不安そうに聞いてきた。


「大丈夫、何でもないよ」


 由宇はそう言うとベットから起き上がりふらふらとドアに手をかける。


『由宇?どこにいくの?』


 神子が心配そうに尋ねてきた。


「大丈夫、‥ちょっと水が欲しいだけ」


 大丈夫と言いつつも由宇の足元はおぼつかない。さらに顔は先程よりも赤くなっている。


「‥‥はぁ‥‥はぁ‥‥」


 辛そうな顔を浮かべている由宇は階段を降りようとしてふらついた。


「‥‥‥あっ!」


 ふらついた由宇はそのまま階段へと倒れこんでいた。


『由宇!!』


 しまった!‥と思ったが遅かった。由宇の体はそのまま階段を転がり落ち‥‥なかった。


「‥‥あれ?」


 足は床を離れているのにいつまでも落ちる感じがしない。まるで空中にいるような感覚だったがそれが誰かに正面から抱き抱えられていることに気がついた。

 ゆっくりと目を開けて見ると、目の前にはよく知った顔があった。以前は毎日かがみで見ていた顔、そう、自分自身である“神威”が目の前にいた。


「‥‥え?」


 由宇はその光景に目を丸くして口をぱくぱくさせている。


「まったく、何やってんだ、由宇」


 神威が由宇をお姫様抱っこしたまま階段を下りて床に座らせる。


「怪我とかないか?」


 突然のことに私は目を丸くしたまま固まっていた。


「‥‥由宇?」


 神威が少ししゃがんで私の顔をまっすぐ見る。


「え?あっ、大丈夫だよ」


 私は慌ててそう言ったが正直何が起きているかさっぱりわからない。


「あの、本当に神威なの?」

 私はそう尋ねた。同じ人間がこの世に二人いるということが信じられない。そんな顔だった。


「ああ、俺は正真正銘天野神威だ。」


 由宇は目の前が真っ暗になる感覚とともに意識を失った。







 由宇が気を失ってしまったので二階の部屋に戻ってベットに寝かせた。


「‥‥やっぱりいきなりすぎたかな」


 俺はそう呟くと由宇の頬を撫でた。

 改めて由宇を見てみるととても本当に自分が女性になった姿であるとは思えなかった。


「せっかくちゃんと向かい合う事ができたんだ。色々と話がしたいな」


 独り言を呟きながら時計に目をやるともうすぐ昼になるところだ。


「昼飯は俺が作るかな」


 微笑みながら俺は立ち上がると神子に由宇を頼むと言って家をでた。




---------

---------


 私は今商店街に来ている。昼ご飯の材料を買いにきたのだ。


「今日は天気もいいし、洗濯物もすぐに乾くかしら」


 葵はそう呟きながら一人商店街をあるく。天気もよく散歩するのにも絶好の気温だ。


「~~~♪」


 葵は鼻歌を歌いながら商店街を歩き回り、そろそろ帰ろうかと思っていたその時、前方から一人の少年が歩いてきた。


「‥‥え?」


 その少年は葵の親友であり、綺麗な黒髪と宝石のような左右で色の違う瞳をしている少年。


「‥神威!?」

 神威は葵の声に気付いてこちらを見た。間違いない。少し髪が伸びて艶が増していたが宝石のような瞳を葵に向けて微笑んでいる。


「‥葵、久しぶりだな」


 葵は駆け出すと思いっきり神威に抱き着いた。神威は一瞬驚いたがすぐに笑顔になると葵の頭を撫でた。

 葵はそれからしばらく神威に顔を埋めたまま泣き続けた。


白夜「ね、眠い‥」


由宇「あんたっていつも眠そうよね」


白夜「む?そんなに普段の私は眠そうなのか?」


神威「ああ、そうだな。ちゃんと寝ているのか?」


白夜「大丈夫だよ。ちゃんと5~6時間は寝れるように気をつけているから」


由宇「そう?ならいいんだけど」


白夜「そういえば再び感想を送って下さった晴彦さんありがとうございます。

 これからも精進したいと思いますのでよろしくお願いします」

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