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私思ったの。人間って世界で一番醜い生き物なんじゃない?って。

「…さて、服洗おっか。せっかくだしルートも変えよう。沿岸を歩いて首都圏に直進しよ。多分これで場所はばれないはず。」

「…わざわざ海まで行かなくても氷を溶かして水を発生させれば洗える?…おちない。水量が足りない?まあいいや。どうせ誰もいないでしょ。」


…おなかすいてきた。お水もそろそろなくなるし。一回休憩挟みたいね。あそこでいいや。


「どうせ誰もいないでしょ?時間もったいないし早く行こ。」


「…2日目となると動きも手慣れてきたもんだね?今回は前回の反省を活かして保存できるやつを持っていこう。最悪3日は食わなくても生きていけるんで。うん。いける。」

「…で保存食ってなに?賞味期限ってやつを見ればいいの?多分そう。おけ。じゃあ長いこれもってこ。」


「今日は適当におにぎりを食べる。いただきます。」

…あ、冷静に考えるとお肉とか入ってるやつの方が良かった。栄養偏っちゃう。…別にいっか。


「やさいおいしい。おにくよりおやさいかも。これなら最悪野草食って生きてけるね。」


「ごちそうさまでした。いつも通りパーカーに詰め込んでっと。」

「…さて、今日はそんなに時間がないんだよね。今日中に海岸まで行ってパーカーを洗いたい。」

「でも今多分真ん中ら辺にいるんだよね。一回今日は適当なところで休んで、明日なんとかしよ。」


…首都圏を目指してみてる。当然だけど、大都市に近づくほど空襲の被害とかも大きくなってる。まともに食べ物が手に入るチャンスはもう少ないのかも。


「…静かだね。そろそろ本格的に軍隊とかが来始めると思ってたんだけど。無抵抗ならそれはそれでいいか。」


…ルート変えたからか。


『…まさか本当に来るとはね。自分だって予想してなかったさ。ついこないだまで敵対してた国から援軍が来るなんて誰が予想できたと思う?これはチャンス到来だよね。今日の夜が勝負。寝てる間に叩き込もう。』

『…あ、そう言えば。』

『もう入っていいよ。あと、援軍来たから。君もサボってないで手伝ってね?』

『…俺に出てけって言ったのはどこの誰だよ。』

『自分だけど。』

『そういうところがお前を好きになれないところなんだ!』

『君みたいな人に好きになってもらわなくても結構。』



「…おっと?ついに逃げてる人たちに追いついて来たのでは?…おけ。壁建てた。」

…早く行こ。ついに民間人との会話が楽しめそう。



《…なんで。なんでこんな目に遭わなきゃいけないんだよ!》

《…嫌だ。死にたくない!真っ先に逃げた奴らのせいで!渋滞を作りやがった奴のせいで!!こんな状況を作りやがったのは!くそ…こんな世界どうにでもなってしまえよ!!》


「…そんな自暴自棄になっても何にも起こらない。もっと冷静になった方がいいよ。」

《…!黙れ!元はと言えばお前のせいで…!!》

「おっと。」

《くたばれ!》

「はい。」


「あーあ。私の意見に納得してくれる人がいたのかと期待して損した。もうちょい話しかけに行こ。」


「ねえ。」

《な…何ですか…?》

「君にはちょっとやってほしいことがあってね?」

《なんでもします…だから…こっち…こないで…やめて…》

「別にそんな怯えなくてもいいよ。私は適当に殺してるわけじゃないからね。生かしてあげたほうがいいなと思ったら生かしてあげるの。そんな無駄なお祈りしても何にも変わんないよ。」

《…はい…それで…何をすれば…いいのでしょうか…》

「怯えなくてもいいって言ってんじゃん。別に特殊なことしないよ。ただちょっと質問に答えてもらおうと思ってね?」

「ねえ。私のことって君たちからはどう見えてるの?極悪非道な殺人鬼?国家転覆を試みる革命家?それとも?」

《……えっと……そう……あ…あの……》

「大丈夫。この質問が生死に影響することはないよ。気楽に答えて。」

《…怖いなっていうか……その……》

「…まそんなもんだよね。ありがと。宣言通り君は生かしてあげる。」

《…ありがとうございます…!ありがとうございます!》


…はあ。意図的に一般人を怖がらせてたもんね。そりゃそうなるか。


「こんなもんでいっか。いい感じの時間だし今日は一回近くの街で雑に寝よ。」














『お。ついに寝たね。まんまと自分の策略にハマった。ここでケリをつけるさ。まずは航空師団で偵察。その後主力の飛行師団で制空権を得て、陸軍と一緒に波状攻撃を行う。もちろん寝てる間に終わらせるのがベストだけど、まあ寝起きを襲う形でもいい。ここで決める。』

『…俺にやらせれば一撃で終わりなのに、なんであいつに…あいつに……』

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