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私が人類を支配する。これは人類への宣戦布告だと思っていいよ。

…さて。まずは私のことを知ってる人を排除しなきゃね。近くの村とか街は適当に凍らせちゃおう。なるべく私の情報が漏れないように。最終的には徹底抗戦になるんだけど、情報がないに越したことはないよね。



「…いつみてもぼろぼろじゃない?ほんと、なんでこんな田舎狙ったんだか。」

『…おまえさんは誰じゃ?』

「私?私は別にただの女の子だけど。」

『あまり見かけない顔だねえ。この村に泊まりにでもきたのかい?』

私のことを知らない…?私一応一年前くらいまではここに住んでたんだけど。やっぱ田舎に人が集まってるのかな?いいや。それなら好都合だし。

「別にそんな理由じゃないさ。こんな寒いところにわざわざくる人なんていないでしょ。」

「私は…」

「この村を実験台にしようと思ってね?」

『実験?兵器でも作るのかい?』

「気になるなら見せてあげよっか?はい。」

『…は?』

『おまえさん…今何を…?』

「難しいことはしていないよ。この村を氷漬けにして、あんたが余計なことをしないように顔を残して凍らせた。簡単な話じゃない?」

『…おまえさん、何者…』

「言ったばっかでしょ?私は普通の女の子。それだけ。じゃあね。」

『おい!』

「うるさいなあ…」

「えい。氷人形完成…と言ったところかな?」


「さて、いろいろ試してみよっか。」

「まず範囲。村一帯は余裕だったから、小さめの町くらいの範囲はありそう?」

「次。氷を溶かすとか…できるよね?」

「うん。できた。中の人ごと。どろっどろの液体に…ね。」

「最後。遠距離攻撃とかももしかしなくても…ちょっと頭使うか。範囲が定められてるから、氷の爆弾を作って、それを氷の塊を投げる要領で勢いよく…おりゃ!」

「…着弾確認よし。威力は…この村がすっぽりくらい?遠距離っていってもそんな遠くもなく…私がこっから確認できる程度だね。もう少し改良が必要かも?」

「…うん。おっけー。そんじゃ、その辺の村は適当に処理しつつ、あっちの街のほうに行こっかな。」



…こうやって毎回歩いてたら時間がかかってしょうがないよね…かといって公共交通機関を使うわけにもいかないし…運転手を凍らせて奪うとか?うん。なしではない。

「…ん?あ。報道ヘリ…を、奪う?それだ。それ以外に奪えそうなものがないからね。よし。それで。」



「それじゃあ…できるだけ街の中心部に…」

報道ヘリはなんでこんな場所に…?ああ。私が一直線で進んだからだわ。ルート読まれてるっぽい。じゃあ次は適当に向き変えよ。まだ私の顔とかはバレてなさそう?パーカー着ててよかった。でも、ここで外見とかはバレそうな感じはする…まあ仕方ないかな。遠距離をなんとかすれば近づかなくていいでしょ。

「それじゃあ…ちょっと頑張る。そい!」

「…ふう。街ひとつすっぽり…いけたね。んで、もちろん…」

「…こうかな。できた。一点狙いなら範囲は広そう?ほう。まあいいや。運転手凍結成功〜。いえい。」


…さて。ここが大事。緊急着陸を狙う。ここは走ってでも間に合わせる。

「……お、目の前で着陸した。」

『…今のは一体何が起きたんでしょうか!?未解決事件解決へ向け、捜査を進めたいところですが…運転手が凍らされてしまいました…。調査によると、現状この氷の解凍方法は不明とのことで…火炎放射器でもダメだったそうです…放送は一時中断と…』

「静かにしててもらっていい?うるさいから凍らせとくね。」


「…マイクもらうよ。さて……どうも。名乗る必要は…ないか。無駄でしかない。まず、君たちに言わなきゃいけないことが二つあるの。一つ。最近発生してる街が突如丸ごと氷漬けになる事件…さっきうるさい人が話してたやつね?あれの犯人は私。まあ、さっきのをみたらわかるよね?」

「ここはそんな重要じゃない。…次。今から大事な宣言をするから、よく聞いといてね?」

…ちょっと緊張してきた…でも、もう引けない。…よし。

「…私には目的があるの。何かって言うとね?」


「私が人類を支配する。人類への宣戦布告だと思っていいよ。私は人類を攻撃する。君たち人類が私に降伏するか、人類が滅びる時までね?んで、私が人類を管理するの。二度と人類同士で争わないように。私が直接全部管理する。…怖がらなくていいよ?私は普通の女の子でしかない。人類が人類を支配するのは世の常でしょ?そんなおかしなことを言ってるわけじゃないさ。」

「…人類は今大きな戦争をしてる。この機会に平和について考えてみたら?私の名の下でできる平和な世界。ね?いいんじゃない?悪い話ではないでしょ?私が直接管理して、平和な世界になる。人類はみんな私の名の下に一つに統合される、文化も、言語も、人種も関係なく。そしたら、この世の大体の問題が解決すると思う。でしょ?この街みたいになりたくないなら、一目散に降伏することを私はお勧めしとく。絶対しないと思うけど。」


「…よし。上手くできたかな?…あ、このヘリは貰っとくね?あと、有益な情報をくれてありがとう。私の氷は相当硬いらしい。あとは壁とか作れたら面白いんだけど。あとで試そ。」

…私が人類を管理する。言ったからには絶対にね。それに、私ならできる。すぐに終わらせられるさ。きっと。きっとね。

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