表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

12/14

人を信じるってのは最も愚かな行動なんだよね。そんな聖人がいるわけないじゃん。

…おっと?


なんかでっかい壁がある。そういう街もあるよね。


…戦争から守るための要塞的な街っぽい。…じゃあ中に人がいるんじゃない?


「…壁を貫通させて凍らせちゃってもいいけど…それじゃつまんないよね。壁を溶かしてそのまま行っちゃおう。」



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

《いいか!?あいつの姿が見えたら迷いもなく撃ち込んでやれ!》


〈そもそも突破されるんですか?〉


《まあ確かにそうだな!とはいえ、油断するなよ!》

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「まずは壁を凍らせて…今頃びっくりしてるのかな?そんなことないか。」


「…んで…一気に溶かしちゃってもいいけど、どうせならゆっくり溶かしてみよ。」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

《…なんだ!?壁が溶けて

〈まずいです!下側が溶けたことによりバランスが保てていません!壁が倒れてき


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「…あ〜あ。ぐっちゃぐちゃ。私まだ入ってもないんだけど。」


「まあいいや。お邪魔します。」


〔ひいいい!?〕〔わああ!!〕〔いやあ!いやあ!!〕〔やめて!!!こっち来ないで!!〕


「…ええ…こんなゴタゴタすることある?私まだなんもしてないじゃん。」


「まあいいや。君たちは…こうかな。」


〔!?〕


「はい。なんかごちゃごちゃしてて楽しそうだったから、壁で囲ってあげたよ。人がみっちり詰まった空間で、食べ物もないまま暑苦しい空気の中で苦しく死んどいてね。」


「ああいうのはどうでもいいの。もっとなんか絶望感に溢れてそうな人じゃなきゃ。」



「…思ったより何にもない。たまに人はいるけど、みんな許してとか言ってるだけだし。」





「…なんもないや。早くどっか行こ。」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「…あれ?あそこ誰かいる。なんでだろ。…逃げる気がないのかな。」



「…生きてる?」


[…]


「…死んでるなら体ぐちゃぐちゃに切り裂いて遊んでみてもいい?」


[…やめろ。]


「生きてるじゃん。ねえ。逃げなくていいの?」


[…逃げなくていいんだ…俺は…俺はもう…]


「へえ。強がり?」


[いや…俺が今座ってるこの石…この石は俺の家の土台なんだ…]


[俺の家族が…]


[なあ…]



[なあ…]


「…なるほどね。なんとなく言いたいことはわかったさ。」


「じゃあ足元からゆっくり凍らせてあげる。」


「最後まで味わって死んでってね。」


[…ありがとう…]


「…もう動けないかな。そんじゃ。はい。」


[…は?]


[おい…俺の家族がいる石は…?]


「ん?今私が溶かした。この水がそうなんじゃない?」


[はあ!!??]


「ああ。そういうこと?」


[水だけ残ってたって何になんだよ!!]


「うるさいなあ…ちょっと待ってて?」


「これをもっかい凍らせて…氷の器を作って…ここでこの氷を溶かして…」


「はい。君の家族を器に移し替えてあげたよ。」


[…馬鹿にしやがって!!!!!]


「いらない?」


[黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ!!!]


「じゃあ私が飲んじゃうね。ありがと。」


[おい…!やめろ!!やめろ!!!]



「…うん。まあまあかな。」


[おい!!俺の家族

「安心して。君の家族はいま私の体の中で生き続けてるから。」


[…]


「あ。でもそのうち溶かされちゃってなくなっちゃうかもn

[おい!!!俺の!!俺の!!俺の!!俺の!!お


「あ〜あ。完全に凍っちゃった。」


「なんで私のことを信じちゃったんだろうね。私人類と敵対してる存在なのに。馬鹿じゃないの?」


「そんなもんなのかな。なんか私まで悲しい気持ち。」

〈…ママ!今何時?〉

《今はね〜13時!》

〈13時?〉

《午後一時ってこと!》

〈へ〜〉

〈1日って早く進んでいくな〜〉

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ