第1章 EP 5
「ふわぁー」
んー、寝心地は悪くなかったな。かなり熟睡できた。今日は2つ依頼を受けてから奴隷商会に行ってみるとするか。
「お、起きたかボウズ。どうだ?寝心地は」
「おはようございますガイルさん。とても良く眠れましたよ。」
「それは良かった。食堂はそこの廊下を左だ。もう準備してある」
「ありがとうございます」
朝食はパンとスープか。このパンクロワッサンみたいで美味いな、このスープはコーンスープか?朝食付きにしといてよかった。こんなにうまいとは思わなかった。
よし、今日は何にしようかな。ゴブリン退治と、迷子の犬を探す依頼にするか。犬でも微量だが、魔力はあるだろうし範囲を絞って探せばすぐ見つかるだろう。
「マリアさん。これとこの依頼を受けたいのですが」
「はい。Fランク依頼のゴブリン討伐と迷子の犬の捜索依頼ですね。・・・はい。受理しました。それではお気をつけて。」
「ありがとうございます。行ってきます」
まずはここから遠いゴブリン退治をしようかな。迷子の犬の方に関しては王都だし、帰りに寄ればいいだろう。
場所は歩いて30分程度の森か。
「あれか?ゴブリン」
ふむ。森に入って目の前に2匹のゴブリンがいるけどこれで間違いなさそうだな。
ではちゃちゃっと終わらせようかな。
火の初級魔法 ファイアーボール
ファイアーボールを打ったらすぐ倒れた。
これで討伐完了かな。それにしてもFランク魔物だろうけど弱すぎるな。
で、次は迷子の犬の捜索だけど。ここが依頼した家かな?
それにしてもでかい家だな。どこかの貴族なのだろうか。
ん?女の子が家から出てきた。この子が依頼主だろうか。
「すみませーん。依頼で来ました。冒険者のエリオットです」
「あ、よろしくお願いします。私はマリンといいます。私のマロン君をどうか探して下さい!」
礼儀正しい子だな。マロン君っていうのは犬の名前だろうか。
「はい。しっかりとお届けしますよ。何か特徴はありませんか?」
「色は白色で、首輪が付いています。首輪には私の名前が書いてあるのですが。」
「そのマロン君が行きそうな場所って心当たりありますか?」
「う〜ん...あ、そうだ!よく散歩で西の方へ行くと喜んでました」
「分かりました。ありがとうございます。それでは行ってきますね。」
「エリオットさん、うちのマロン君をどうかお願いしますね、!」
そんな不安そうな目で上目遣いされたら期待に応えるしかないよな。
西の方ねぇ。、ざっくりしてるけどまぁ4分の1ぐらいには絞れたな。
さっそく魔力探知発動していくか。ん?人間のものとは違う微力の魔力が一箇所に固まってるな。数は20程。取り敢えずそこに行ってみるか。
うわー。すげー溜まり場になってるな。中には犬じゃないものもいるが犬は6匹程度いる。白色の犬は...あ、あいつだけ色が白い。取り敢えず捕まえて見るか。
首輪もあって名前もしっかり掘られてる。
この犬がマロン君で間違いなさそうだ。案外早く終わったな。
マリンちゃんの元に戻るか。
「ごめん下さい。冒険者のエリオットです。」
「あなたがエリオット君か」
「はい!マロン君が見つかったのですが、どちら様でしょうか」
「これは失礼。自己紹介が遅れたね。私はマリンの父親のロイズだ。娘の為にありがとう。心から感謝する。」
「いえいえ、マリンちゃんのお父様だったんですね。マリンちゃんを呼ぶ事は可能ですか?」
「あぁ、今呼ぶよ。マリンー!エリオット君が見つけてくれたよ。」
凄い勢いで階段を下る音が聞こえる。
「エリオットさん!見つけてくれたんですか?」
「はい!この子で間違いないですよね?」
「マロン君!もぅ、どこに行ってたの!心配したんだからね!」
「クゥーン」と申し訳なさそうに泣いている。
マリンちゃんの嬉しそうな顔が見れて良かったな。それじゃあ冒険者ギルドに戻ろうかな。
「それでは失礼しますね」
「あ、ちょっと待ってくれ!お礼をしたいのだが。」
「お礼ですか?」
「あぁ、こう見えても私は奴隷商会の会長でね。お礼の意味を込めて特別に安くするけどどうかな?」
「奴隷ですか、」
ふむ、元々買おうと思ってはいたがまだ先になると思っていたからな。でも、このチャンスを逃すのも結構な損だしな。思い切って買って見るのもいいかもな。
「そういうことであれば。お言葉に甘えさせてもらいます。」
「そうかいそうかい。それじゃあ早速うちの商会に行こうではないか。着いてきなさい」
「ここが奴隷商会ですか。大きいですね。」
「こう見えてもうちの商会は王都1と言っても過言ではないからね。」
「案内役を付けよう。好きに選んでくれ。マーク!この方を案内してくれ。恩人だくれくれも失礼のないようにな?」
「承知致しました。お名前を伺ってもよろしいでしょうか。」
「エリオットです」
「エリオット様ですね。それではご案内します」
「どういった商品をお求めですか?」
「うーん。ある程度、魔物とかにも詳しく。近接が出来る人をお願いします。」
「人間種がいいとかはございませんか?」
「はい、それはないですができれば女性でお願いします」
「それでは。該当する商品をこの部屋に集めますので。そこのソファアにくつろいでお待ち下さい」
「分かりました。ありがとうございます」
女性限定なのは男だと後ろを刺されそうで怖いからだ、、決してやましい気持ちなどない..決して!
「お待たせしました。いいぞ!入ってこい!」
そういうと、10人ぐらいの女性が入ってくる。種族は結構バラバラだな。
それにしても美人が多いな。マリアさんもマリンちゃんも容姿が整ってるし、ここの世界の顔面偏差値は比較的高いらしい。
おや?―――
残金 2金貨20銀貨45銅貨
5話目です!
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