表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/152

【2-1】私はっ、デートに行きたいのっ!(1)

 ついに、ついに! ヘルガと孤児院デートの日になったわ! この数日間、仕事をサボって準備して良かったわ! 本当に、夜しか眠れなかったんだから!

 とっても楽しみで、今日も朝早くに飛び起きちゃった。いつもより念入りにヘアメイクをして、新しい空色のワンピースに腕を通す。時間もあったから、ハート型のクッキーまで焼いちゃったわ。定番のプレーンにココア、それにストロベリー! ヘルガ、きっと喜んでくれるわ!


「だ、団長ー! いい加減、仕事してくださいよー!」

 私の部屋の前で騒いでるのは、第五騎士団の副団長・ハル。私の右腕みたいなやつで、サボってる間は仕事を全部任せてるの。女みたいな水色のボブヘアで、見た目も結構可愛らしいんだけど、私はかっこいい方が好きよ。……当然、ヘルガみたいな、ね!

「ハル。私は今日、ヘルガとデートに行くから」

「で、デート!? な、何言ってるんですか!!」

 ドア越しでも分かる。あいつ、相当焦ってるわ。

「今日から辺境のモンスター退治に行く予定じゃないですか!! ずっと前から決まっているのに、デートなんか行っちゃダメです!!」

 ……ガシャガシャと、鎧の擦れる音がする。ハル一人じゃない。これは、何人かいるわね。

「アルタ団長! 今日という今日は逃がしませんからね!」

 元気な声を出してるのは、ツンツン頭のロシュ。ハルが連れて来たのね、面倒だわ……。

「ロシュ。私の部屋まで来て、一体どういうつもりなのかしら?」

「団長こそ、仕事しないなんて職務怠慢ですよ! 今日のモンスターは強敵なんですから、団長には動いてもらわなくちゃいけないんです!」

 大きな窓から外を見遣ると、下にも第五騎士団の騎士たちがいる。何が何でも連行させるつもりね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ