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決闘(前半)

「まぁ決闘と言うからには理由があるんだろ?」



(とりあえず聞いておかないとなんとなくでふっかけられたのなら俺はキレる…)



「理由は…あなたが首席だと私が困るのよ………ヒストリア家は幼少の頃よりこの学校で首席を取ることを義務づけられているの…このまま私が2位だと…」



そう言うとルーゼは顔を伏せた。表情は見えないが悔しい顔をしているのは確かである。



(あー…貴族あるあるみたいだな………このイベントは避けられないか?)



と、アルトは必死に頭を回転させるが



(いや、無理だな…どっちみちこの決闘はやらなかきゃならないのか…はぁ…)



アルトは決意を決めて



「分かりました、貴女の決闘を受けましょう…場所は訓練場でいいですね?」



と言った。その質問に対しルーゼは



「ええ、いいわ…じゃあいきましょう」



そして、二人は訓練場に行くのであった。



「………あれ?俺は?」



フェルトは置いていかれたのであった…





訓練場に二人は着くと



「勝利条件は?」



(これが大事だな)



と体を動かしたり、剣を軽く振ったりと、準備しながら聞くと



「勝利条件は相手の体に一撃入れる事…そして、私が勝ったら順位を変わってもらうわ」



訓練用の木刀を準備しながらルーゼが言った



「じゃあ俺が勝ったら?」



「その時はそうね…あなたの願いを一つなんでも叶えてあげるわ、できる範囲でね」



ルーゼはドヤ顔で言う



(それ、ドヤ顔で言う事じゃないと思うんだが…)



ここでアルトは考える



(こんな条件を出すって事は余程の自信があるって事か?もしくは…イキリかなぁ、後者であって欲しい)



「準備は出来たかしら?」



「ああ、いつでもいける」



二人は剣を構える



「じゃあ……いくわよ!」



その声と同時にルーゼが突っ込んでくる。



(速攻か!)



ルーゼはすぐにアルトに肉薄すると上段で大きく振りかぶって



「ふっ!」



と、右肩を狙って振り下ろす…が



「ゲーマーを舐めるなよ」



アルトはなんら問題なく左に体をずらして避けた。



「なんで?!なんで避けられるの?!」



アルトは元はただの高校生、戦闘経験などあるはずがないのだが…



「オンラインのPVPで培った視線読みがここで生きるとはな…」



アルトは鳴海の時の記憶を忘れていないのでゲームの経験が発揮されているのである。



「とは言っても…」



アルトは脇腹を狙って攻撃を仕掛けるが…



「火力不足なんだよなぁ」



その攻撃をルーゼは強めに弾き、バックステップで距離をとると



「…まさか私の攻撃を避けるとはね…正直びっくりしたわ、けどここからは…」



と、言うとルーゼの雰囲気が変わり



「本気で行かせてもらうわ」



ルーゼの剣に紅いオーラが纏われた、魔力を大量に流している証拠だ。同時にルーゼの目が赤くなる。



アルトは冷や汗を流しながら



「俺にも長年ゲームでプロ級の域にいたってのもあってねぇ…負けるわけにはいかないんだよ」



剣の構えを変え、気を引き締めるのであった。

お読みいただきありがとうございした!

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