Emergency!Emergency!
「「なっ!」」
突如として現れたエルドラドに驚く二人。離れようとするが腕をがっつり捕まえられて逃げることができない。ルーゼに至っては力があまり入ってないようだ。
「ん?んー…ここまで弱っていては歯応えがなさそうで楽しくないなぁ」
エルドラドはつまらなさそうに呟き、「はぁ」とため息をついた。
「くそが!放せ!」
「駄目だよ逃げちゃ」
エルドラドの掴む手にグッと力が入り、ますます逃れられなくなってしまう。
「放しなさい!」
と言ってルーゼが持っていた剣を振るうとエルドラドの頬に薄く切り傷が出来た。エルドラドはルーゼを横目で見ると
「こっちのは生きがよさそうだ、こっちにしよう」
そういってエルドラドはルーゼの鳩尾のあたりを蹴り上げた。もちろん今のルーゼには耐えられるはずもなく「っ!」と声にならない声をあげて気絶してしまった。
「おいてめぇ!ルーゼに何をするつもりだ!」
「それには答えられないねぇ、『上』からの命令で」
アルトはこの状況を打破する方法を考えていた。だが、目の前にいるのは到底かなうことのできない化け物であることは生物としての本能が訴えているため、逃走してしまいたいという気持ちを抑えることで精一杯だ。
「んじゃ、帰りますか」
エルドラドは翼を広げ、二人を連れて帰ろうとする。その瞬間、脊髄反射で大きくバックステップをした。その場所を電光石火で何かが駆け抜ける。
「その二人を離すんや」
その正体はクラウディアだった。
「邪魔、やめてくれないかな?今だったら見逃してあげるからさぁ」
「誰がはいそうですかって見逃すかよ」
クラウディアは腰を落とし、戦闘の構えを作る。エルドラドはやれやれと肩をすくめると
「わかった、んじゃぁ軽く相手をしてあげるよ」
と言い、一本の杖を取り出した。そしてこう唱えた
『サイクロン』




