獣人国家クラウディア
旅路の途中は賊などの襲撃は一切なく、逆に暇をこれでもかと持て余していたルーゼとアルト。まだかまだかと馬車の中でゴロゴロしていると、突然馬車がガタンと音を立てて止まった。
「お?着いたかな?」
馬車の後ろから顔を出すアルト。そこには高ーーい石の壁とながーーい行列があった。
「クラウディアは関所が他のところより少しだけ厳しい部分があるからどうしても長くなりがちなのよねぇ」
と、ルーゼが愚痴る。
それを聞いたアルトは…暇なので、寝ることにした。
…しばらくしてから目を覚ますと、ちょうど自分達の番だった。
馬車の人と関所の方がなんやかんやしゃべっているのが馬車の中にいてもわかるくらいには大きな声で話されているようだ。…すると
「…なるほど、よし!通っていいぞ!」
意外とさっくり通してくれた。
中に入ってから降ろしてもらうと…
「わぁお…」
そこには、様々な獣人たちが市場を開いており、いろんな商売の会話をしていた。
「…獣人国家って言ってたから、もっと殺伐としてんのかなって思ってたけど」
そんな独り言を言ったアルトにルーゼはこう返した。
「ここはクラウディアの商業区、アルトが言ってるのは闘技区ね。クラウディアは中々に大きくて、区によって分けられてるのよ」
ほへーっと思いながら聞いているアルト。話は聞いているようだが…視線は既にあるものにロックオンされている。
それはもちろん…
「猫耳…さいっこう…」
猫耳、犬耳である。
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