倒したけれど…
「ガンガン行こうぜ」と言ったものの、作戦内容は無いので適当に考える。
「ドラゴンに弓は通じねぇからルーゼは頭を集中攻撃してくれ!俺は隙を見つけて攻撃する!」
用はルーゼ頼りってことだ。アルトは左腕がボロボロなので火力としては不十分。だからルーゼに頼る。
「それって、ほぼ耐久戦じゃない?本当になんとかなるの?」
(げっ、ばれてーら)
「大丈夫、頭は弱点だから攻撃しとけばいつか終わるさ!」
とりあえず元気付ける言葉を言っておく。が、内心は
(左腕がスッゲェ痛いんだよ!早く逝け!)
とっとと終わらせたい気持ちでいっぱいである。
ルーゼが頭を剣で攻撃したり、アルトが弓で足を撃ったりして、耐久戦を30分ほど続けているとドラゴンの動きが格段に遅くなった。肝心のブレスも出なくなっていて、どう見ても弱っているようである。この瞬間を二人は逃さない。逃せるわけがない。
「「チャンス!」」
ルーゼは魔力を剣に集中させ、アルトは弓を引き絞り、狙いを最大の弱点である空いた口を狙う。
お互い溜めた攻撃を全力で放つ。
ドラゴンは口の中に攻撃を食らって…ダウンした。
「「よっしゃー!」」
アルトとルーゼは強敵を倒したという事実に大興奮。その勢いはハイタッチをするぐらいにははしゃいでいる。
1分ほどたって、二人は落ち着いた。
「まさか、ゴブリン討伐のはすがドラゴン討伐とはね…」
ルーゼは苦笑いで言う。
「…まぁ、倒せたからよかったよ。あと、ルーゼってそんなに強かったっけ?」
ルーゼの動きが前戦った時よりもキレが出ていたのだ。正確に言えば力も上がっているように見えたのだ。だが、あくまで見えただけである。
「それは…えーっと…鍛錬!鍛錬したのよ!」
明らかに何かを隠しているルーゼ。戦ったのは数日前…たった数日でここまで強くなれる訳ない…と、アルトは問いただそうとした…その時
「うっ!」
ルーゼが苦しみ始めたのだ。胸を押さえて苦しそうにしている。アルトは心配して
「どうした?!大丈夫か?」
と、ルーゼに近寄った…すると手を掴まれて地面に押し倒された。
「ちょっと?!ルーゼ?!」
混乱するアルト。それもそのはず…ルーゼの頬は赤くなっていて、息は熱い…どう見ても興奮している。
ルーゼはこう言った。
「ごめんなさい…はぁ…はぁ…許して」
そう言ってルーゼは…
アルトの首にカプッと噛み付いた。
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