絶体絶命
目の前のドラゴンは全長6メートルくらいで、お腹の色は白色、角が2本あって迫力があった。
ふとドラゴンの後ろを見てみるとぼろぼろになっている鉄の扉があった。位置から察するに、このドラゴンはあの扉を守っているのだろう。
「流石にドラゴンには手を出さないかな…静かに後ろに回らせてもらうよ」
抜き足差し足でドラゴンの後ろを回っていくアルト。物音一つ立てずに扉の前に着くことが出来て、一安心…した瞬間
(……あっ、くしゃみでそう)
咄嗟に口を手で押さえるアルト。しかし、体の防衛反応には逆らえず…
「ふぇっくしょい!」
大きなくしゃみを出してしまった。…そーっと後ろを向くと
「グルルルル…」
夢の世界から帰ってきたドラゴンが唸り声をあげならがこちらを見ていた。どうやら、侵入者に対してそうとうお怒りのようだ。
「…勘弁してくれよ」
そう言いながら弓を速攻で構え、頭に打ち込むアルト。しかし、硬い鱗に弾かれてしまう。
「グァ!」
ドラゴンはいきなり火を吐いてきた。直線的なブレスらしく、難なく避ける事ができた。
「とりあえず、動きは遅い…と、一番の救いだな」
アルトは弓を構えながら、撤退の仕方を考える。
と、同時に「討伐は不可能か?」と考える。
現状を冷静に見る事が出来ればこんな事は考えなかっただろう。しかし、ここでドラゴンを倒せれば経験値が入ると思うと倒したくなってしまうのだ。
「……やってみるか」
アルトは一つ思いついた作戦を実行してみようとする。
まず、ドラゴンの片目に一発ぶち込む。
「グルァ!」
ドラゴンは目を撃たれたことによって少し怯む。その隙を逃さない様にすぐにもう一撃入れる。
「グルァァァァ!」
すると、ドラゴンも負けじとばかりに適当にブレスを吐いてくる。狙ってなどいない為めちゃくちゃだ。
だが、気合で避けるアルト。このままいけば順調に作戦が進み、アルトが勝つかと思われたが
「くっ!」
ブレスと同時に振り回されていた尻尾に当たってしまい、壁に打ち付けられるアルト。ドラゴンは尻尾に当たったことによりアルトの位置を理解した。
そしてアルトのいる方向を向き…ブレスの溜まった口を開けた。
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