助け合い
打切
「どうか…私を助けてください!」
もろちん、と即答したい俺もいたが、一旦落ち着きたい。
「事情はわからないが、ひとまず着替えてくるからここで待っていてほしい。」
そう口実を作って一旦家に帰り、頭を冷やし、ついでに一発抜いてから彼女のもとへ向かった。俺の考えは変わらない。困っている人は助ける、それだけだ。
合流した俺は、彼女に連れられて歩いた。俺はその子に詳しく話を聞こうとしたが、彼女の致命的な言語センスの欠如のためか、俺には全く何も伝わらなかった。やっぱ女ってバカだわ。そう考えながら二人で歩いていると、いつの間にか人通りもそこそこ見られる大きな通りに出ていた。
そこで俺は、今この状況が非常によろしくないことに瞬時に気がついた。怪しまれたら、終わる。
「そこの二人、ちょっといいかな?」
せっかく着替えたのにまた漏らした。声をかけてきたのはパトロール中の警官。さっきの感じだと、彼女の話で納得してもらうのは絶望的だろう。俺が説明するしか…
「あの、警官さん…どうか…私を助けてください!」
…は?
その後、無事俺は逮捕された。俺は必死に弁明したのだが、無駄なことだった。あいつら、こっちの言うことをろくに聞いちゃくれない。見た目はガラの悪いラッパー達も相手のラップ中は聴いてくれるのに。まあ、それも仕方ないか。正当な理由で深夜に少女と歩いている無職の男なんて想像できるわけがない。
取り調べを受け、解放されたので帰宅すると、父は一言、「勘当だ。」と言って金を渡してきた。もういびきを聞かなくて済むのならありがたいことだ、と思うことにした。
地下通路に座り込んでいてふと、死のう、と思った。
思い返すと、実に空虚な人生だった。時間を浪費してるだけでいやでも成人になった。学もなく、働きもせず、何をするでもなくただ、生きながらえる。もっと早く死ぬべきだった。
そう考えると、あの少女は恐らく死神なのだろう。どうしようもない俺に死を、救済を与えてくれる存在。助けられたのは俺の方だった。
普段何事にもやる気が出ない俺も、今はやる気に満ちている。
俺はロープを買って近くの山へ向かった。
この後、男は一度漏らしたきり、もう漏らすことはなかった。
アホバカクソフェミニストのカス共はこのラノベを読んで男尊女卑だといったというが読者諸賢は首肯せらるるや否や




