表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異能力者、小林くん  作者: 十間嫁 蘭
4/4

4話 学校

「対象者ってことは、君もその能力を使えるってこと?君も”あの世界”に行ったの?」


「えぇ、能力を持ってるし、”あの世界”に行ったわ。だけど、あなたの敵じゃないわ。」


「そ、そうか。それを聞いて少し安心したよ。君、とても落ち着いているね。僕が悪い奴だったら


とか考えなかったの?」

 

「考えてないわね。仮に悪い奴だったとしても、昨日の公園での行動からみて確実にあなたが能力


を覚えたで、私の方が強いってことが分かるわ。」


「そうだよね(笑)僕、周りを気にせず、初めてのことに夢中になってるくらい


馬鹿だもんね・・・」


「こんな話をしたいわけじゃないわ。」


「あっ、ごめんね。」


「私が話したいことは今後についてよ。管理人に言われたでしょ?対象者は私たちの他にも」


「50余りいる・・・だろ?」


「えぇ、そうよ。」


「つまり、井口は僕と手を組んで少しでも敵となりえる人を減らしておこうっていうことか?」


「話が速くて助かるわ。」


 キーンコーンカーンコーン

 

 次の授業の始まりを知らせる鐘が鳴った。


「もう、授業が始まってしまうから、続きは放課後でいいかしら。」


「分かった。じゃぁ、放課後教室で待ってる。」


 僕たちはそれぞれ教室に戻った。


 次の授業が終わり、太一が寄ってきた。

 

「春斗、あの氷の女王となに話してたんだよ?」


「特に対したことは話してないよ。」


 能力のこととかなんて太一には言えない。さすがに。だから、隠し通すしかないな。


 放課後・・・

 

「春斗ー!久しぶりに帰ろうぜ!」


「ごめんな、太一。今日は用事があるんだ。また今度帰ろうよ。」


「だめだ!俺がどんなに心配したと思ってんだよ。用事なんか関係ない。今日は俺優先な。」


 そういうと太一は、小林の腕をつかみ、颯爽と玄関に連れていく。


「おい、太一。用事あるってば。太一。」


 あぁ、楽しい。やっぱり太一といるととても楽しいな。でも、このままだと約束を破ることに


なる。周りにはまだ、人はいないな。いや、油断するな。よーく見渡して・・・よしいないな。


 すまん。太一。許してくれ。


「暇人狂想曲((ディクロスト))!!」


「何言ってんだ?春斗。」


 あれ?唱え間違えたかな?もう一回。


「暇人狂想曲((ディクロスト))!!」


 そういうと太一の動きがスローモーションになった。小林はつかまってる腕をほどいて、その


場を離れ、教室に向かった。


 教室に入ると、椅子に座り窓の方を見る綺麗な横顔の人がいた。井口だ。


「遅いわね。トイレでも言ってたのかしら。」


「ごめん。ちょっと友達に捕まっちゃってね。」


「そう。じゃぁ、お話ししましょう。」


「そうだね。」


「まずは、お互いの能力からね。私の能力は、”具現化”よ。しっかりとイメージができれば


、基本何でも作れるわ。」


「基本ってことは、作れないものもあるの?」


「そういうことよ。管理人が言うには、生きている生き物を具現化はできないとのことよ。」


「そうか、じゃぁ、戦車とかライフルとかは普通に作れるってことか。」


「えぇ。でも、しっかりとイメージしなければいけないから、知らないものは作れないわ。幸


い、私は本が好きで図鑑や小説をたくさん見てきた。だから、大体のものが作れるわ。」


「井口にピッタリの能力だね。じゃぁ、次は僕の番だね。僕の能力は”時間を操る能力”だよ。


今はまだ、対象のものを遅くすることしかできないけどね。」


「十分すぎる能力じゃない。要するに遅くしてその隙に私がライフルで殺せばいいってこと


ね。」


「・・・やっぱり、氷の女王だ・・・」


 彼女のあまりにも冷酷な発言につい口を滑らせてしまった。そして、殺意に満ちた視線でこっ


ちを見て言う。


「何か言ったかしら?」



「いえ、何でもありません!」


 本当にこの人と手を組んでいいんだろうか・・・・

読んでいただき、ありがとうございます。

完璧美少女と手を組んでこれから新しい生活がスタートすることになりましたね。

しかし、太一との関係が薄れていくわけではないので安心してください(笑)



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ