罪の積木
積み上げていく。
記憶、後悔、自責。
転がり落ちていく。
時間、幸せ、信頼。
生まれた時から積み上げてきた「僕」という形。
転がり落ちてしまった物ばかりで今にも崩れそうだ。
どれだけ積み上げても、努力という土台の無い僕ではこれ以上積み上げられない。
焦れば焦るほど、僕は積み上げていく。
「罪」
人の目が怖くて、誰の目にも映らないように、ひっそり、こっそり。
誰にも嫌われないように、誰にも迷惑をかけないように、誰にも怒られないように。
そうやってしか「僕」を保てなかった。小さな衝撃で崩れてしまう「僕」を守るため。
それが僕の罪。罪と記憶、後悔と自責。僕にはそれしかなかった。
もう終わりにしよう。積み木は崩して片付けなきゃ。
それで終わり。あとは200円の「人間失格」ステッカーを貼ってゴミ捨て場へ。