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『The Giving Tree おおきな木』  作者: 設樂理沙


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The Giving Tree おおきな木 4

4.


 夫が出て行った日は5月5日、子供の日だった。

 何も子供の日に出て行かなくてもいいのに。


 その夜は子供たちに支えられて眠りについた。

 翌日になってまた、悲しみが襲って来た。



 まぐろの意味を調べた。

 夫は何て残酷なのだろう。



 私は気が付くと子供達を連れてネオン街をトボトボと歩いていた。


 小さな公園があったのでそこで子供達を遊ばせた。

 ずっと頭の中を駆け巡るのは、『あたし、どーしよう』・・だった。


 あたし、どうしよう、このフレーズがリフレインするばかり。


 私は泣ける場所を探しているのかもしれない。

 私にはすでに両親がなく、頼れる兄弟もいない。


 ほんとに私には子供達しかいないのだ。

 夫が子供のことも何ひとつ気にかけることなく家を出た今

子供達を守れるのは自分しかいない。


 へこたれていてはだめだ。

 自分を叱責してみる。


 「どーしたの? 

 痛いところでもある? 」



 そう問いかける男性が私にタオルハンカチを差し出した。


 私は首を振った・・ら涙がポタポタと頬を伝い下へとしたたり

落ちていった。



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