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『The Giving Tree おおきな木』  作者: 設樂理沙


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The Giving Tree おおきな木 1

しばらくの間一部非公開設定させていただきました。2024.8.11


2024.8.11 こちらでは完全非公開にはできないようで

外部からは見られないように設定いたしました。

お気に入りにされている方はリンクが切れないので

読めるみたいです。

――――――――――――――――――――――――――――――――

2023.6.15 再度の加筆修正済


     ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


2022.2.1~ 加筆修正開始 2022.2.2 (完)


久しぶりに読みました。(〃′ω`〃)ゞ 



挿絵(By みてみん)


木下由利恵 専業主婦 28才    長女 真里奈   5才

木下直哉 リーマン 36才    長男 秀人    4才

                 次男 ひろみ 8年後に生まれる

森下孝蔵 彫師    29才

砂生芽衣子 夜の蝶 36才

------------------------------------------------------------

1.☑


 木下直哉はクライアントへの接待で使った店で 9年振りに

学生時代から7年付き合っていた元彼女の砂生芽衣子と再会した。


 9年経っても芽衣子の美貌はほとんど衰えを感じさせず

活き活きとしていて輝き、まだまだ十二分に美しく見えた。


 桜の咲く頃を『花時』というが、そののち満開の『花盛り』を過ぎ、

桜は『零れ桜』となり散ってゆくのが定め。


 『花盛り』にならい、『女盛り』をとうに過ぎてなお美しい芽衣子は

散りゆく定めを前に、最後の輝きを増しているのかもしれなかった。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 


 付き合っていた当時、芽衣子はあっさりと木下を振り、玉の輿に乗って

どこやらの大企業の御曹司と結婚したはず。


 『その芽衣子が何故この店に?』と呟いた木下は、『いるのか』と

いう言葉を飲み込んだ。 


 それに呼応するかのように芽衣子は、商売上というよりも昔の

元彼女という立ち位置で、その後の身の上話を木下に語って聞かせた。


 それによると・・・


 不妊が理由でたった2年やそこらで婚家を追い出されてしまった。


 そこで、再度芽衣子は玉の輿を狙うべく、大企業に派遣で就職するも

独身のエリートからはお声がかからず、声をかけて来るのは

遊びが目的の既婚者ばかりだったという。


 その()、本気で好きになった相手もいたが、不倫相手の妻にバレ

相手はあっさりと妻子のいる家庭に戻ってしまった。


 そして会社にも不倫していたことがバレ派遣会社を首になる。


 精神を病み、金銭的にも立ち行かなくなり、それで夜の世界に

身を投じることとなった。



 とまぁ、直哉に語って聞かせたのはこの辺りまでのこと。



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