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主人育成日記  作者: 不思議ちゃん
基礎の基礎から固めないとな!
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序章

この間、異世界ヤンデレ物語のほうで言ってた作品やよ!

知らない人は知らなくてもええんやけど……

題名募集してるから、気軽に考えてほしいな!

「見ろよ。次はあいつの番だぞ」

「なにが出てくるか楽しみだな」

「おいおい。まずは魔法がちゃんと発動するか、だろ?」

「そうだったな」


 ハハハと笑いがおこる。

 いま、魔法学院高等部バルシュイヅでは、中等部から上がってくる新一年生たちが今後、ずっと一緒にいる使い魔を召喚しているところである。

 さきほど、笑いものにされていた少女──ノール・ディスニーは、生まれてから一度も魔法を使えていない。

 なぜか、周りのみんなと同じ魔法を発動させようとしても何も起こらないでいた。

 ノールは今回こそ成功させたい。と、思いながら用意されていた魔法陣の上に移動し、詠唱をはじめる。


『我の名の下に 我に忠誠を誓うものよ いまここにあらわれよ』


 詠唱が終わっても魔法陣はなんの反応もしなかった。

 周りからはクスクスと笑い声が聞こえてくる。

 ノールは肩をおとして次に使う人のために魔法陣から出ようと動こうとしたとき――魔法陣が光りはじめた。

 はじめは弱々しかったその光は徐々に強くなっていき、ノールや周りで見ていた生徒たちも手で目を覆い、光がおさまるのを待つ。

 だんだんと光が弱まっていき、みんなが魔法陣に目をむけて見ると、そこには子供が寝ていた。


「…………女の子?」


 誰かが呟いた、みんなの心の内を表現した言葉。疑問になっているのは見ようによっては女にも男にも見える中性的な顔立ちをしているからだ。髪の色は雪のように真っ白で腰の辺りまで伸びている。服装は黒のTシャツに黒いズボン、黒のパーカーを着ており、その体は抱きしめたら折れてしまいそうなほど華奢であった。そして右手首にチェーンの一部が見えているが、袖の長いパーカーによってあくまで一部しか見えない。背は百四十センチあるぐらいだろうか。それのせいか、見た目から年は分からない。


「…………」

「スースー」

「…………」

「スースー」


 まだ使い魔を召喚していないものや、終わっているもの。さらにはなにかあったときのためにいる三人の先生までもが召喚された後もずっと寝ている子供に注目していた。

 しかし、子供はこの状況でも起きる気配が無い。

 ……と思っていたが、すぐに起きた。


「んっ…………んんっ……」


 目をこすりながら上体を起こす子供。


「んぁ。よく寝た?」


 子供は欠伸をしながら立ち上がると、周りを見て首をかしげている。

 それはそうだろう。目が覚めたら知らない場所にいるなんて誰も思わないはずだ。普通なら取り乱して叫んだり暴れたりするのが普通の反応である。しかしその子供は落ち着いて周りを見回し、自分の置かれている状況を確認している。

 足元にある魔法陣を見て、ノールを見てからもう一度魔法陣を見て、ノールを見る。

 ノールに指を指しながら何か話しかけてきているが、言葉が違うのか話しが通じない。その子供も話が通じないことを理解したのか、周りを見て、見るからに立派だと思える杖を持った二十代後半ぐらいの女性の元へと歩いていく。

 その子供の後をノールも続いて歩いていく。

 女性のもとに着くと、子供は女性の持っている杖に指を向け、そして自分に指差したが、指を向けられた女性は意味がわからないようで、首をかしげていた。後をついてきていたノールは何か分かったのか子供の前にでる。


「先生。たぶん自分に言葉を理解できるようにする魔法をかけてほしいと思います」


 先生と呼ばれた女性は理解したのか、小さな声でぶつぶつと何か呟くと、子供の体が淡く光り、ほんの数秒でおさまった。

 光がおさまったのを確認したノールは言葉が通じるようになったのか話しかけてみる。


「私の言葉がわかりますか?」


 子供は首を縦にふった。


「いくつか聞きたいことがあるけどいい?」

「な、なに?」


 見た目を裏切るとても落ち着いた話し方。それのせいか、ノールは少しどもりながらも聞き返す。そして高い声。ノールを含めた周りにいる全員が少女だと確信した。


「授業……かな。それの続きはいいの? まだ終わってないように見えるけど」


 少女の一言で先生たちがあわてて動き出す。


「ノールさんはこのまま契約を終わらしてください」


 少年に魔法をかけた先生は、まだ召喚の終わってない生徒のところに行った。ノールはその先生から少女に目をむけると、その少女はノールのことを見ていた。

 その少女の黒く、きれいな瞳に目を奪われ、ノールは本当に自分が召喚したのかと思い、頬をつねってみる。現実であるため痛みがあり、だいぶ強くつねったことにより痛みに悶えるが、その痛みが現実であることを示しているため笑っている。


「それで――」

「俺を呼んだのはキミ?」

「そ、そうだけど」

「ありがとう!」


 ノールが少女の質問に答えると、少女は笑いながら私を抱きしめた。


「ちょ、ちょっと落ち着いて。一旦離して」

「ああ、ごめんね」


 声をかけると少女は素直に謝りながらノールから離れる。

 深呼吸をして心を落ち着けたノールは少女に一つ質問をする。


「これからあなたを私の使い魔にする為の契約をするけれど、本当にいいの?」

「大丈夫。ぜんぜん問題ないよ」

「本当に?」

「本当に」


 ノールと少女はしばらく目を合わせていたが、信じることにしたのか契約をするための準備を始める。


「私が詠唱を終えたら手のひらを合わせて」

「わかった」


 いまも、本当にこの少女と契約をしていいのか悩んでいたノールだったが、どうにでもなれと思ったのか、詠唱をはじめる。

 詠唱を始めるとノールと少女の足元に魔法陣が浮かび上がり、光り始める。


『我に忠誠を誓うものよ いまここに意志を示せ』


 ノールが詠唱を終えた後、少女が手のひらを合わせる。少女の顔を見ると、ノールの視線に気がついたのか、閉じていた目を開けて笑った。その微笑みは男女共に見とれるような可憐な笑みだった。

 その例に漏れず、ノールは一瞬、ドキッとしてあわてて視線をはずす。心の中で相手は女の子だと念じ、少しだけ落ち着きを取り戻したときに魔法陣が消え、契約が終わった。

 そして少女とノールの左手首に黒いリングがついていた。


ストックが切れたらものすごく不定期更新になると思うけど……異世界ヤンデレ物語と平行して頑張れたらいいなぁ。と思ってたり

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