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享年 15歳。

 初めまして!翔鈴です(*ゝω・*)ノ面白い作品を投稿できるように精進したいと思います。よろしくお願いいたします。

 突き刺さるような極寒の日の夜。その『死神』は平和に生きていた俺たちを嘲笑うように現れた。

 「宝喜(ほうき)、逃げて――……!!」

 母さんの悲鳴と、ごろり、転がった父さんの首。そのすぐ後に隣に並ぶかのように転がってきた母さんの首。濁った瞳と半開きの口は、『恐怖』を如実に表していて。それと、床一面に広がった赤。俺の大好きだったベージュの絨毯すら赤く染まっていて。ぽたり、頭に垂れた水滴はきっと、血を噴き上げた父さんのもの。

 こんなことを考えるのはきっと、大好きな二人の死を認めたくないからなんだろう。どんなに精神が拒否したくても、何も言わない父さんと母さんにああ、この二人はもう二度と起きないんだな。と感じた。ビキリ、心が軋む。ゆっくりと凍り付いて。ひびが入った。ああ、心が。壊れていく。俺まだ中三なんだけどな。心を凍らせていく感情に名をつけるとしたら、『恐怖』なんて生易しいもんじゃない。『絶望』?違う。そんなレベルじゃあない。その程度の言葉で片を付けるな。なんて考えていれば、声が二つ。聞き取りづらい声と、父と母を殺した二人組の濁声。

 ひたりひたりと死神が歩いてくる。御伽話によく出てくるそれは俺の前で口角を釣り上げて笑った。

 『ミジカイジンセイダッタナア。』

 「子供はどうする?」

 嘲笑う声にそうだな、と返す。ケタケタと笑う声が耳障りだ。ぐるり、と見渡せばあちこちに飛び散った鮮血と、父さんと母さんの成れの果て。切り刻まれてただの肉塊と成り果てたそれをきっと何の感情も残っていない目で見た。この二人は何を考えていたんだろう。最後に聞こえた『逃げて』という言葉。最後まで俺の ことを心配していたのだろうか。ごめん、母さん。逃げるのはきっともう無理だ。

 『ナニヲカンガエテイル?』

 「子供だろうが関係ねえよ。殺すぞ。」

 何を、だって?何もないさ、ただ、何でだろうな、ひどく、虚しいよ。ああ、そうか。この感情に名前を付けるとしたら。

 『虚無感』と呼ぶべきものだ。心が虚ろになって。『いきる』意志すらどこかへ消え去った。『存在意義』はもうこの世界にはない。俺が存在する意味だったはずの親子の約束は、もう守れない。夢をかなえたって、それを見せる相手すらいない。

 『コノセカイニイルイミハアルノカ?』

 「わかった。」

 ないさ、意味なんて。今の俺に、生きる意味は存在しないんだ。そうか、だからこんなにも落ち着いているのか。眼の前に、俺を殺そうと振りかざされた刃があるのに。父と母の血を吸って、怪しく輝く刃が俺を殺そうと迫っているのに。

 『サア、サヨナラノジカンダ。』

 死神が嗤う。そうだな、この十数年に『サヨナラ』する時間みたいだ。死神の手にある俺なんて一刀で真っ二つにできてしまいそうな鎌が振り下ろされる。その姿に重なるようにして軌跡を描く白銀の刃。抗うことはしない。眼の前を走る一筋の銀を感情のない瞳で見つめてああ、と嘆息した。

 ――サヨナラ、『愛しかった世界』。

 てん、と大切な家族の血で作られた血だまりの中に転がっていた家族の首の傍へ。まるで意志でもあるかのように。最後の一つ、家族が愛し続けてきた子供の首が転がっていった。


 ――昨日未明、とある一家に強盗が入りました。そこに住んでいた家族は全員が惨殺されていたそうです。中学三年生だった神野 宝喜くんは首と胴体が切り離されていたそうです――


 一話からグロテスクですが、これから何話か開けてグロイはなしがまたはいってきます。次話は八月十三日の午後十時に投稿する予定です。

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