2-13.クリストファールート「旅立ち」
ついに私がエンドラ王国へ旅立つ時が来た。
今までは年2回エンドラ王国へ行っていたが、これからは今までのようにエンドラ王国とセルシア王国を行き来できなくなる。
4ヶ月後にはクリス様と結婚してエンドラ王国の王族だ。
これからは何よりも公務が優先される。
笑顔で皆とお別れして、クリス様とパレードの馬車に乗り込む。
溢れんばかりの大歓声に、私は自然と笑顔で応えた。
「女神様ー!」と言う声援が多くて、私は少し恥ずかしくなりながらも笑顔で国民に手を振った。
これからはずっとクリス様と一緒にいられると思うと、幸せな気分になった。
隣を見ると、幸せそうに微笑むクリス様。
私も笑顔が溢れた。
「クリス様、私幸せです。」
「セルヴィ、僕もこれ以上ないくらい幸せだ。」
2ヶ月前にはこんな幸せな旅立ちができるだなんて想像もできなかった。
本当にみんなには感謝しているし、特にリチャード王太子、クリス様には感謝をしても感謝仕切れない。
パレードが終わった後は、馬車から蒸気機関車に乗り換えて移動した。
エンドラ王国へクリス様と一緒に移動するのは初めてだ。
エンドラ王国へ片道4日間の旅。
部屋は別だとしてもクリス様と一緒のホテルに泊まるのが初めてで、ドキドキした。
夜にクリス様に、「おやすみなさいませ、クリス様」と言うのも、なんだか恥ずかしくて、自分の赤い顔を隠すためにクリス様の目も見れなかった。
翌朝、朝食でクリス様に会い
「おはよう、セルヴィ」
「おはようございます、クリス様」
と挨拶をして、一緒に暮らすようになると、こんな日常が待っているのかなと思い、嬉しくなった。
セルシア王国での楽しい思い出が蘇り、時折り寂しくなってしまう事があるけど、クリス様が優しく寄り添ってくれる。
「セルヴィ、疲れてない?大丈夫?」
「機関車での移動の旅は慣れっこなので、大丈夫ですわ。心配してくださり、ありがとうございます。むしろ、機関車から見る景色が楽しいですわ。クリス様は大丈夫ですか?」
「僕も大丈夫だよ。ありがとう。セルヴィと一緒にいると同じ景色でも輝いて見えるよ。僕はこれ以上無いくらい幸せだ。一緒にエンドラ王国に来てくれて、ありがとう。」
「私もとても幸せです。こちらこそ、ありがとうございます。」
「愛してる、セルヴィ。」
「私も愛しています、クリス様。」
移動中も私とクリス様は執務もしたけれど、今まで以上にたくさんクリス様と一緒にいられる幸せな旅だった。
エンドラ王国に着いたら、本格的に結婚の準備で忙しくなる。
エンドラ王国王都のダルヴァール家の家に住みながら、王城へ通いながら王妃様に直々の指導をしていただいたり、社交界への参加、妃教育の最終チェックなどをしていく。
ダルヴァール家の慈善活動も精力的にこなし、医療と教育の発展により一層力を入れた。
クリス様と結婚するのだと思うと、胸が高鳴った。




