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7歳編・第57話:リオンの初めての創造魔法 ― 村を守るための試練

王都騎士団の影が去った森の中、リオンはまだ胸の高鳴りを抑えきれずにいた。


(俺……逃げたけど、安心はできない……村も家族も、まだ危険にさらされている……)


レストが肩を叩く。


「落ち着け、リオン。 今日は君に“初めての創造魔法の実戦応用”を教える」

「創造魔法……? あの、物を作る魔法ですか?」

「そう。 でも今回は『守るために使う』訓練だ。 村を襲う敵を想定して、障害物や防壁を作る」


リオンはうなずき、膝を曲げて集中する。


■ 防御魔法の練習


レストは森の小さな空き地を指差す。


「ここに防御壁を作るイメージを持ってみて。 ただの壁じゃダメ。 影魔獣や騎士の攻撃を想定して、形や強度も考えるんだ」


リオンは深呼吸をして、胸の中の魔力の流れを確認する。


(……止める……押さえる……そして……形を作る……)


掌を前に向けると、淡い光が漏れ始める。

しかし、力の流れは暴れやすく、リオンは何度も手を振り直す。


「……難しい……」


「そうだね。 最初は暴走するし、形も崩れる。 でも、失敗してもいい。 そのたびに修正すればいいだけだ」


リオンは小さくうなずき、再び魔力を集中させる。

光が手のひらから漏れ、空中でふわりと漂った。

徐々に、光は壁の形を取り始める。


「できた……?」

「おお、形になったね」


レストは笑顔を見せるが、その目は真剣だった。


「でも厚みと強度が足りない。 もう一度やり直そう」


リオンは深呼吸し、魔力を再び押し込み、光を厚く積み重ねる。

徐々に、防壁は頑丈になり、その場に立つと風の圧力にも耐えられるほどの強度を持った。


「う……すごい……」

「そうだ、リオン。 これで村の入口に置けば、侵入者を一時的に止められる」


リオンは胸を張る。


(俺……やったんだ……! 家族や村を守る魔法……!)


■ 初めての攻防訓練


レストは手を打つ。


「次は攻撃魔法の代替訓練。 君は直接攻撃はできないけど、創造魔法を組み合わせれば、影魔獣の動きを封じられる」


リオンは驚く。


「攻撃……できるんですか?」

「ええ。ただし、魔法を“仕掛ける道具”として使うんだ」


レストは小石を拾い、リオンに渡す。


「これを使う。創造魔法で作った小さな障害物や罠を組み合わせるんだ」


リオンは小石を握り、魔力を集中させる。


(小さな壁……光の槍……組み合わせて……!)


光の小壁が小石の周囲に生成される。

そしてレストが指を鳴らすと、小壁が飛び跳ね、小石ごと動きながら小さな障害物群になる。


「なるほど……これを上手く組み合わせれば、敵の動きを止められる……!」

「そう。君の魔力は膨大だから、複雑なパターンも作れる。 だけど集中力が必要だ」


リオンは何度も小石を置き、光の壁や槍を組み合わせて配置する。

森の小道は瞬く間に迷路のような障害物群で満たされた。


「完璧……じゃないけど……でも、これなら影魔獣を止められる……!」


レストはにやりと笑う。


「素晴らしい。 初めてなのにここまでできるとは……やっぱり化け物だね」


リオンは照れ笑いを浮かべる。


「でも、まだ村を守るためには、もっといろんな組み合わせが必要だ」

「……はい!頑張ります!」


■ 村に戻る決意


訓練を終え、森を抜けると、村の遠景が見えた。

小さな家々と農地、井戸、そして川。

リオンは胸が高鳴る。


(ここを守らなきゃ……家族も、村の人も……守らなきゃ……!)


レストは肩を叩く。


「さあ、リオン。 今日の訓練はここまで。 次は“村全体の防衛”を想定した大規模訓練だ」


リオンは拳を握る。


「はい! 絶対に守ります!」


森の木々が揺れるたび、リオンの決意はさらに固まる。


影魔獣や王都の騎士団の影はあるが、

彼の中には“守る力”と“制御できる魔力”が芽生え始めていた。

『森の試練 ― 初めての村防衛演習』


リオンは初めての創造魔法を使いこなし、防御と攻撃の応用を学ぶ。

次の課題は、村全体を守るための“模擬侵入者対応演習”。

森の中で動く標的に、魔力と創造魔法を駆使して対応する。

小さな失敗と成功を繰り返しながら、リオンは次第に“村を守る戦士”としての自覚を持ち始める――。

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