◆ 新世界編:第二章 「新文明国家間の対立 ― 火種の再生」
◆ 新世界編:第二章
「新文明国家間の対立 ― 火種の再生」
ネオ・アルカラムが中心となり、世界は統合へ向かいつつあった。
だが――それは同時に、新たな緊張を生んでいた。
原因は三つ。
① 魔塔技術を独占したい学術連盟国家群
② 神殿改革を「宗教破壊」と非難する旧神権諸国
③ 世界樹の資源を巡る“根脈領土争い”
特に②の旧神権国《ラザル教帝国》は強硬姿勢を見せていた。
「神子制度を捨てるとは冒涜だ!
あのシルカとかいう少女に世界が誑かされている!」
リオンは頭を抱える。
「……平和になると思ったのに」
エルシオが肩を叩く。
「戦争にはならん。俺が外交で……あ、いや、無理かもしれん」
「弱気すぎる!」
セラフィナは資料を見ながら言う。
「国家間の争いは必ず起こるものよ。
私たちが抑えれば被害は最小限にできる。
リオン、君の役割は“世界樹の安定”よ」
シルカは静かに言う。
「争いを止めるのは、神殿の役目です。
……でも、もし戦うことになったら――
私はリオン様の傍に立ちます」
新世界の火種は、まだくすぶり続けていた。
◆ 外敵残滓の“新王”発生編
「黒界胎の影 ― 新生影王ネフィリウス」
外敵は滅んだ――そう思われていた。
しかし、虚界の奥底で育ち続けていた“残滓”があった。
黒い繭が脈打ち、やがて割れる。
「……世界核の外……美しい……
私はこの世界を“正しい形”へ導く……
《新生影王ネフィリウス》として」
それは影将の欠片ではなく、
虚王でも外敵でもない“第三の存在”。
外敵でも、世界側でもない“異端核生命体”。
彼は知性と感情を持ち、生物のように動き始める。
「光影統合……リオン……
あなたの在り方は、矛盾だ……
私はその矛盾を正す」
新世界に、再び“巨大な影”が広がり始めた。
◆ リオンとシルカ(or セラフィナ)の恋愛編
「選べない少年と、選ばれたい少女たち」
◆ シルカ編(嫉妬・純愛)
シルカは意を決してリオンを呼び止めた。
「リオン様……少しだけ、お時間をいただけますか?」
「うん。どうしたの?」
言いたい。
“あなたが好きです”と。
でも声にならない。
「……最近、セラフィナさんと仲が良いですね」
「え? まあ、研究の話を……」
「……そうですか」
笑顔。
でも目が笑っていない。
「リオン様は……どんな人が、お好きなのですか?」
リオンは真面目に考えた。
「誰か一人ってわけじゃないよ。
みんな大切だから」
シルカは一瞬固まり――
頬を真っ赤にして叫ぶ。
「ず、ずるい答えです!!」
リオンは訳も分からず謝った。
◆ セラフィナ編(ツンデレ・理性崩壊)
セラフィナはリオンに資料を持ってきた。
「ここ……理解できる? あなたなら分かるでしょ?」
「うん。解析するとこうだよね」
リオンが隣に座る。
――距離が近い。
顔が熱くなる。
「ちょ、ちょっと近い! 子ども扱いはやめて!」
「え、僕が?」
「ち、違う! そうじゃなくてっ……!」
セラフィナは心の中で叫んだ。
(この子……時々無自覚に心臓を殴ってくる……!!)
だが、ふとリオンが笑う。
「セラフィナと話すと安心するよ」
「っ……!!」
瀕死になりながら言った。
「……責任、取ってよね……?」
リオン「???」
◆ 番外:エルシオの婚約騒動編
「巻き込まれ王子の悲劇」
評議会議長室。
突然、15件の婚約申請書が届いた。
エルシオ
「は???」
部下
「各国の名家が、殿下に婿入りか嫁入りかを……」
エルシオ
「やめろ! 誰がこんな……!」
リオン
「エルシオ、すごいね。人気なんだ」
「お前が言うな!! 俺は自由に生きたいんだ!!」
シルカ
(リオン様に求婚が殺到しなくてよかったです……)
セラフィナ
(リオンに群がる輩は私が全員葬る)
エルシオ
「お前ら、顔が怖いぞ……!」
しかし――
この婚約騒動が後々、
国家間対立の火種になることを
彼らはまだ知らない。
◆ 魔塔暴走事件編
「無限環流炉の亀裂 ― 予見なき大事故」
セラフィナの魔塔。
新魔工学の中心《無限環流炉》が突然振動を始めた。
「おかしい……制御値が跳ね上がっている!」
リオンが駆け込む。
「セラフィナ! これ、外部から干渉されてる!」
「何ですって!?」
原因は……
“誰か”が魔塔に残した《呪算法式》。
そしてその波形は――
新生影王ネフィリウスに酷似していた。
セラフィナは唇を噛む。
「狙いは環流炉の暴走で都市を沈めること……
これを許せば文明が終わる!」
リオンは覚醒光影を纏い、
炉心へ飛び込んだ。
「僕が押さえる! 逆流する魔力を光影で縫合する!」
セラフィナの叫びが響く。
「死んだら絶対に許さないわよ!!」
こうして魔塔崩壊は寸前で防がれた――
だが、影王の“宣戦布告”は果たされてしまった。
◆ 世界樹暴走と“第五核の芽生え”編
「始まりの樹の叫び ― 新たなる脅威」
世界樹の根元から――
黒い脈が走った。
「……世界樹が、苦しんでいる?」
リオンは世界核と同調し、
世界樹内部へ意識を飛ばす。
その中心で、見た。
“第五の核”――未知の生命核が生まれつつある。
影王ネフィリウスの声が響く。
《外敵でも神でもない。
この世界そのものが“新たな核”を生む段階に来た。
これは進化だ。だが、お前たち人類には扱えまい》
第五核は、世界を再構築できる力を持つ。
だが方向を間違えれば――
文明ごと世界を消すこともできる。
リオンは叫ぶ。
「誰にも渡さない!
第五核は……世界のために使う!」
影王は黒い笑みを浮かべた。
《ならば奪い合おう。
世界の未来の座を――リオン》
新世界は、再び混沌へ向かっていく。




